ジフテリアの治療
ジフテリアの治療では、主に以下をおこないます。
抗毒素の投与
抗菌薬治療の投与
またジフテリアは一度罹患しても免疫を獲得できるわけではないため、治療後は、再発予防のためにワクチンの接種が推奨されます。
抗毒素の投与
ジフテリアの主な治療法は抗毒素の投与で、ジフテリア菌が産生する毒素を中和する効果が期待できます。
呼吸器ジフテリアの可能性が高い場合、確定診断される前に投与することもあります。
ただし、重篤な副作用反応が出ることもあるため、使用する際には十分に注意しなければなりません。
抗菌薬の投与
ジフテリア菌を体内から排除するために、ペニシリンやエリスロマイシンなどの抗菌薬を投与します。
感染者の重症度や薬剤に対する感受性試験の結果に応じて、使用する抗菌薬を変更することもあります。
ジフテリアになりやすい人・予防の方法
ジフテリアになりやすい人は、以下のような人です。
ワクチンを受けていない
ワクチンの効果が低下している
ジフテリアが流行している地域に住んでいる、または渡航する
ジフテリアのワクチンを受けていない人は、感染リスクが高いです。
特に小さな子どもは重症化のリスクが高いため、ワクチンは欠かせません。
またジフテリアのワクチンを受けていても、時間の経過とともに効果が低下することがあります。
最後の接種から10年以上経過している人は、追加接種を検討しましょう。
ジフテリアが流行している国や地域に住んでいる人、あるいはそのような地域に訪れる人は感染のリスクが高いです。
ジフテリアの予防の方法
ジフテリアの予防のためには以下のことを心がけましょう。
定期ワクチンを受ける
追加のワクチンを受ける
渡航先のジフテリアの流行状況を確認する
感染者との接触を回避する
定期ワクチンを受ける
ジフテリアの効果的な予防方法は、ワクチンを接種することです。
2024年4月以降、日本では5種混合ワクチン(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ・ヘモフィルスインフルエンザ菌b型)の接種が受けられます。
第1期と第2期に分かれており、第1期は初回接種3回、追加接種1回の計4回で、第2期は11〜12歳の期間に1回接種します。
追加のワクチンを受ける
成人の場合、最後の接種から10年以上経過している場合は、追加接種を検討しましょう。
特にジフテリアが流行している地域へ渡航する予定がある場合は受けた方がよいです。
渡航先のジフテリアの流行状況を確認する
海外へ渡航する際は、渡航先のジフテリアの流行状況を確認し、必要に応じて渡航前にワクチンを受けましょう。
ワクチンを受けた場合でも、マスクの着用や手洗いなどの感染対策は必要です。
感染者との接触を回避する
ジフテリアと診断された人との接触は避けましょう。
感染者と接触した可能性がある場合は早急に医療機関へ相談し、指示に従って検査を受けましょう。
関連する病気心筋炎
神経炎
参考文献
国立感染症研究所「ジフテリアとは」
日本細菌学会「ジフテリア菌」
厚生労働省関西空港検疫所「ジフテリア」
厚生労働省「ジフテリア」
配信: Medical DOC
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