帯状疱疹になってしまった… 後遺症を残さないためにどうすればいいか【医師解説】

帯状疱疹になってしまった… 後遺症を残さないためにどうすればいいか【医師解説】

「帯状疱疹後神経痛(PHN)」って? どうやったら予防できる?

編集部

「帯状疱疹後神経痛(PHN)」についても教えてください。

加藤先生

帯状疱疹発症後3ヶ月以上にわたり強い痛みが続く状態を「帯状疱疹後神経痛(PHN)」と呼び、帯状疱疹とは異なる治療が必要になります。PHNの痛みは「刺されたような痛み」や「ヒリヒリ焼けるような痛み」と表現されることが多く、放置すると痛みが徐々に強くなる場合があります。

編集部

どのような治療を行いますか?

加藤先生

PHNの治療には薬物療法と神経ブロックが用いられます。PHNなどの慢性痛は、強い痛みが長期間続くと重症化しやすいことがわかっています。そのため、帯状疱疹になった場合、薬物療法に加え、早期に神経ブロックやパルス高周波療法を併用して可能な限り痛みを抑えることが推奨されています。

編集部

PHNにならないためにはどうしたらよいでしょうか?

加藤先生

帯状疱疹やPHNの発症を予防するためには、ワクチンの接種が非常に有効です。50歳以上の方には居住地の自治体から補助金が出るため、早めにワクチン接種を検討してください。帯状疱疹になってしまった場合、現時点でPHNへの移行を予防する有効な手段は確立されていません。しかし、星状神経節ブロックなど自律神経系へのブロックは、局所の血流を増加させることで神経の再生を促進し、神経損傷を防ぐ作用が報告されています。また、発症早期から痛みをコントロールすることでPHNの症状を軽減することが期待されます。そのため、帯状疱疹になった場合には、早めに専門的な治療が行える医療機関を受診し、薬物療法に加え神経ブロックなどを行うことをお勧めします。

編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

加藤先生

帯状疱疹になった場合、痛みをできるだけ早くコントロールし、慢性痛のリスクを下げることが重要です。痛みを我慢せず、早めに神経ブロックなど専門的な治療が受けられる医療機関を受診してください。

編集部まとめ

帯状疱疹の後遺症の痛みは辛いため、早期に神経ブロック療法を受けることが重要です。適切なタイミングで治療を行うことで、症状の軽減や回復が期待できます。痛みや後遺症を最小限に抑えるためにも、早めの対応を心掛けましょう。

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