「帯状疱疹の初期症状」はご存知ですか?治療法や予防法も解説!【医師監修】

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帯状疱疹のワクチンや予防方法

帯状疱疹のワクチンについて教えてください。

帯状疱疹では、50歳以上の方や帯状疱疹にかかる可能性が高い18歳以上の方へのワクチン予防が勧められています。帯状疱疹のワクチンは2種類あり、小児で定期接種を行っている生ワクチン(ビケン)と、新しいワクチンでリコンビナントワクチン(シングリックス)です。生ワクチンは1回接種ですが、リコンビナントワクチンは2ヵ月間隔で2回接種が必要です。生ワクチンの効果は、60歳以上で61%・70歳以上で55%・帯状疱疹後の神経痛への効果は67%といわれています。リコンビナントワクチンの効果は、50歳以上で97%・70歳以上で91%・帯状疱疹後の神経痛は88%といわれ、高い効果を出しています。抗がん剤治療中やステロイド剤による治療中のように、免疫力が著しく低下する場合は、生ワクチンの使用ができません。その場合は、リコンビナントワクチンが選択されます。

ワクチンの接種ができない場合どのように予防すればよいですか?

生ワクチンの場合は、免疫力が著しく低下している方(抗がん剤などの治療中)や免疫異常が出てしまっている方は使用できません。リコンビナントワクチンは、使用したことでアレルギー反応が出た方以外は使用することが可能です。もし両ワクチンの接種が行えない場合は、日常生活のなかで対応していくことが重要になります。しかし、日常生活で対策していても完璧に予防できるわけではないので、ワクチンの接種を検討していきましょう。

予防のために日常生活で注意するべきことを教えてください。

帯状疱疹は、加齢や疲労・ストレスなどによって免疫力が低下すると、潜伏していたウイルスの活動が再度活性化することで起こります。日頃から十分な休息をとりながら、免疫機能の維持を行い、疲労やストレスを溜めないように規則正しい生活を送ることが重要です。食事は栄養に偏りが出ないようにバランスよくとり、暴飲暴食を避けましょう。また、免疫力維持のためには運動が有効となるので、散歩やウォーキングなどの日光を浴びつつ行える負荷の少ないものを選択しましょう。帯状疱疹を予防するために、日常生活において特別な対策が必要になるわけではありません。健康的な食習慣・運動習慣を心がけるように注意することが重要です。

編集部まとめ

帯状疱疹は、水ぼうそう(水痘)にかかった方であれば誰にでも起こる可能性がある疾患です。高齢者がかかりやすい疾患と思われていますが、現在では若年層の方にも発症が増えています。

帯状疱疹のサインを見つけた場合はすぐに病院の受診を行い、抗ウイルス薬と消炎鎮痛剤などの服薬処方や強い痛みがある場合はブロック注射など、適切な治療を受けていきましょう。

帯状疱疹を予防するためにはワクチンが有効です。しかしご自身でも日常生活で規則正しい生活を心がけ、ウイルスが活動しない状態を作っていくことが大切です。

参考文献

帯状疱疹(たいじょうほうしん)について(国立がん研究センター 東病院)

「どんな症状?」身体のどちらか半分に、帯状の水ぶくれ(日本医師会)

帯状疱疹の診断(長寿科学振興財団)

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