アスペルガー症候群の人への接し方・サポート
アスペルガー症候群の人への接し方を教えてください。
アスペルガー症候群の患者さんは視覚的な情報を理解しやすい一方、部分的な情報で全体を把握することや、予期しない変化に対応するのが苦手です。そのため、パニックを起こしやすい面があります。接する場合は、以下のことを意識しながら接してみてください。
落ち着ける環境をつくる
具体的かつシンプルな言葉で視覚的にわかる伝え方をする
活動の区切りを明確にする
すでにある興味や関心をほかのことに活かす
他者との関わり方を教える
気持ちの表現の仕方を教える
パニックは冷静に対応
これらの接し方を一気にやろうとすると難しいため、まずはできることから取り入れてみましょう。お互いにストレスを緩和できる工夫や、1人で悩みを抱え込まないことが大切です。
アスペルガー症候群の人が受けられるサポートはありますか?
サポートにはさまざまな支援制度や支援センターが設けられています。サポートは教育・就労・生活の大きく3つあります。具体的な支援制度は以下のとおりです。
児童発達支援(支援教室・放課後等デイサービスなど)
相談支援(デイケア・グループホームなど)
就労支援(就職支援ナビゲーター)
都道府県や市町村で支援の内容は異なります。サポートを受けたい場合には、市役所やサポートステーションに問い合わせてみてください。アスペルガー症候群と診断された場合に、支援について情報を共有してくれる病院もあります。ぜひ活用ください。
編集部まとめ
今回はアスペルガー症候群の治療方法・原因・症状を解説しました。
近年、成人期でアスペルガー症候群と診断される患者さんが増加傾向にあります。根本的な原因は解明されていない病気です。
症状にもレベルがあり、軽度であっても生活の質に不満がある場合は支援を受けることを検討してみてください。
また、自閉スペクトラム症のうち約70%以上の患者さんが1つの精神疾患があり、40%以上の患者さんが2つ以上の精神疾患をもっているとされています。
負担やストレスは症状を悪化させる原因にもなるため、注意が必要です。幼少期で気付いていない場合も大いに考えられるため、「アスペルガー症候群かもしれない」と感じている方に少しでも参考になれれば幸いです。
参考文献
ASD(自閉スペクトラム症、アスペルガー症候群)について(e-ヘルスネット)
成人期に診断を受けた自閉スペクトラム症者のQOL
自閉スペクトラム症(ASD)の特性理解
発達障害の理解(厚生労働省)
配信: Medical DOC
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