アミロイドーシスの前兆や初期症状について
症状はアミロイドーシスのタイプや沈着する臓器によって異なりますが、一般的な症状には次のようなものがあります (参考文献 2) 。
皮膚症状:皮膚が分厚くなる、痣 (あざ) ができやすくなる、皮下に結節ができる、目の周りに痣ができる
舌が大きくなる
肩関節の前側が腫れる
心臓の症状:動悸、不整脈、失神、狭心症や心筋梗塞
腎臓の症状:尿中にタンパク質が出てしまうことによるネフローゼ症候群の症状として、浮腫 (むくみ) がでてきます
神経症状:末梢神経障害の症状として、しびれ、感覚障害、痛みがあるほか、中枢神経症状としては頭蓋内出血や認知症があります
これらの症状の他に倦怠感、味覚障害、口の渇き、体重減少といった症状が組み合わさったときにアミロイドーシスが疑われます (参考文献 2) 。
これらの症状があったときに「アミロイドーシスかもしれない…」とご自身で疑うことは難しいと思いますし、後述するようにアミロイドーシスの精査には専門性の高い検査が必要になります。まずは医療機関で医師の診断を受けていただくことが大事ですので、上記のような症状があればお近くの病院やクリニックを受診してください。
アミロイドーシスの検査・診断
先述した通りアミロイドーシスには様々な種類があり、1人の患者さんの身体の中で複数のアミロイドーシスが共存する場合もあります (参考文献 2) 。アミロイドーシスの診断には「生検」という検査が必要で、アミロイドによる影響を受けているであろう臓器の一部を採取して顕微鏡でアミロイドの存在を証明することで診断に至ります (参考文献 2) 。
その他にもALアミロイドーシスが疑われるような血液疾患が背景にある患者では、血液を作る骨髄という場所の生検をして血液疾患の状態を確かめたり、心臓のアミロイドーシスが疑われる場合にはエコーやCT・MRIなどの画像検査が重要になります (参考文献 2) 。
配信: Medical DOC