難しい単語を使っているわけでもないのに、なかなか理解しにくい英会話表現ってありますよね。
そんな表現をさらっと使用できたら、ステキです。
今回はRGPでコンサルトをされている金子昭雄さまにお話を伺いました。
英会話を学んでいると、『ネイティブは比較的よく使うけど、スッと入ってこない言い回し』が良く出てきます。
直訳しにくいのですが、覚えると便利に使えるものが多いです。
今回は、「しょうがないね」という表現についてお話しします。
あなたは「しょうがないね」って英語で言えますか?
It is what it is.
使われている単語は平易ですが、なかなか訳が難しい言葉です。
ただ、結構日本でもよく使う「しょうがない」に一番近いと言っていい表現になります。
使うシチュエーションは以下のような感じです。
David: I don’t think we can expect much budget increase for IT Department for next fiscal year.
デイビッド:来年のIT部門の予算増はちょっと見込めそうにないな
Kate: It is what it is, David. We have to come up with a plan to work around with what we have.
ケイト:しょうがないわね。持っている予算でなんとか計画を立てるしかないわ
この表現は、対象が状況にあたるときに使用します。
そのため、表現としてはitをベースに使うことになります。
何かが期待通りにいかなかったときや、不満があっても変えられない状況に対して、「それはそういうものです」と言うことで、「しょうがない、このまま受け入れよう」そんな気持ちを伝えることができます。
同じ「しょうがない」でも、対象によって表現が変わる?!
日本語では誰に対しても何に対しても「しょうがない」を使用しますが、英語表現では対象が人となると形が変わり、以下のようになります。
David: She is one of the most stubborn people I’ve ever dealt with!
デイビッド:彼女は今まで関わった人間の中で一番頑固な人間だよ!
Kate: She is who she is. You probably should do this without her.
仕方ないわよ。この件は彼女抜きでやる方がいいんじゃない?
She is who she is
人の場合はこういう形で表現されます。
※He、You、Theyなど、主語は場合によって変更してください
直訳すれば「彼女は彼女だよ」ということになります。
日本語でそう書かれてもピン来ないかもしれません。
意訳すると「彼女は彼女だから」≒「仕方ないよ」というニュアンスになるのです。
上記はいずれにしても怒りを表すよりも、まさに「仕方ないよね」という日本語のニュアンスに非常に近いもの。
相手を否定するのではなく、それを受け入れる肯定的なイメージで使用されます。
「状況などに対して」と「人に対して」を使い分けて使えるようになると、非常にネイティブとの会話もしやすくなるでしょう。
[執筆者]
金子 昭雄
RGP Japanコンサルタント
アメリカにて学士取得後、外資系複数社において4年の海外生活を含め合計21年間主にIT機能で従事。
海外の方との折衝や交渉も多く経験、英語を用いたビジネスコミュニケーションには定評がある。
現在はコンサルタントとして、主に日系企業におけるグローバル化をサポートしている。
RGP JAPAN
配信: キレイ研究室
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