「感染性心内膜炎」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

「感染性心内膜炎」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

監修医師:
大坂 貴史(医師)

京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学大学院医学研究科修了。現在は綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学大学院医学研究科 内分泌・糖尿病・代謝内科学講座 客員講師を務める。医学博士。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医。

感染性心内膜炎の概要

感染性心内膜炎は、心臓の中を裏打ちする「内膜」で起こる感染症です。心臓の部屋は弁という構造で区切られていますが、この弁で感染が起こるときに特に問題になります。
症状として倦怠感や長引く発熱、体重減少といった非特異的な症状に加えて、心臓の症状として大動脈閉鎖不全・僧帽弁閉鎖不全、心不全症状、塞栓症状として脳梗塞をはじめめとした脳血管障害も起こりえます (参考文献 1) 。
血液培養や心臓のエコー検査の所見から感染性心内膜炎と診断されれば、抗菌薬治療を中心として、場合によって外科治療が必要になる場合があります (参考文献 2) 。
感染性心内膜炎になりやすい人の特徴としては心疾患を有していたり、心臓にデバイスが入っている人、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患がある人などがあります (参考文献 2) 。

感染性心内膜炎の原因

心臓の内側は「内膜」という層で裏打ちされていますが、ここで感染症が起こることを感染性心内膜炎といいます。心臓は効率よく全身に血液を送り出すために4つの部屋に分かれていますが、これらの部屋は「弁」という構造で仕切られていて、感染性心内膜炎では弁に感染が起きた際に特に問題になります。
感染性心内膜炎の原因のほとんどは細菌感染で、皮膚疾患や抜歯や歯肉炎等の歯科領域の処置や疾患が原因の1つとなることが知られていますが、感染経路がよくわからないことも多いです (参考文献 1, 2) 。

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