A群溶血性レンサ球菌咽頭炎の治療
検査の結果溶連菌感染症による咽頭炎と判断されれば、抗菌薬を中心とした治療が行われます (参考文献 4)。使う薬剤はペニシリン系の薬剤がベースとなりますが、ペニシリンへのアレルギーがある方や経過によっては違う種類の抗菌薬を使って治療していきます (参考文献 1, 4)。
抗菌薬は10日程度継続して投与する必要があるとされています (参考文献 1, 4)。ほとんどの場合、発熱やのどの痛みは1~3日程度で改善するとされていますが (参考文献 4) 、症状が良くなったからと自己判断で内服を中断せず、医師の指示に従ってしっかりと処方分を飲み切るようにしてください。
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎になりやすい人・予防の方法
扁桃炎は感染症ですから、感染した人が近くにいる環境や、多くの人が集まり接触感染や飛沫感染のリスクが高い環境は発症のリスクとなります (参考文献 1)。
予防のためには手洗いなどの手指衛生や、マスクの着用などの基本的な感染対策が有効となります (参考文献 1, 4)。
感染拡大の予防には患者自身の手洗いが重要になってきます (参考文献 4) 。咽頭炎の症状がある人もそうでない人も、咳や鼻をかんだ後、食事をとるときなど、こまめに手洗いをしましょう。
COVID-19 (新型コロナ感染症) ではアルコールによる手指衛生が有効だったこともあり、その完便さも含めてアルコール消毒だけで済ませてしまう方もいるかもしれませんが、しっかりと石けんと水道水を使って手を洗いましょう。
参考文献
1.国立感染症研究所. A群溶血性レンサ球菌咽頭炎とは
2.UpToDate. Group A streptococcal tonsillopharyngitis in children and adolescents: Clinical features and diagnosis
3.Fine AM, et al . Large-scale validation of the Centor and McIsaac scores to predict group A streptococcal pharyngitis. Arch Intern Med. 2012 Jun 11;172(11):847-52. doi: 10.1001/archinternmed.2012.950. PMID: 22566485; PMCID: PMC3627733.
4.UpToDate. Treatment and prevention of streptococcal pharyngitis in adults and children
配信: Medical DOC
関連記事: