巨赤芽球性貧血の前兆や初期症状について
まず貧血の一般的な症状には、運動時の疲労感が増す、息切れがする、頭痛、イライラといったものがあります (参考文献 3)。
巨赤芽球性貧血の背景としては先ほど紹介したような DNA の剛性障害があるため、貧血以外にもつぎのような症状が全身に現れます (参考文献 1, 4)。
舌乳頭 (舌のぶつぶつ) が萎縮して舌が赤く平らになり、痛みや味覚障害が現れるハンター舌炎
食欲不振や下痢といった消化器症状
神経症状:しびれや歩行困難、気分障害、認知機能、筋力低下、麻痺、寝るときに足がムズムズする (むずむず脚症候群)
貧血の症状で困っていたり、特に巨赤芽球性貧血を疑うような症状や背景がある方は、まずは近くの内科を受診しましょう。
巨赤芽球性貧血の検査・診断
巨赤芽球性貧血の検査には次のようなものがあります (参考文献 1, 4) 。
血液検査:
血球の数値を確認して貧血の有無や大まかな赤血球の大きさを計算したり、巨赤芽球性貧血に特徴的なマーカーの値を確認します。血液を直接顕微鏡で確認することもあります。ビタミンB12や葉酸の値を測定することもあります。
骨髄の検査:
血液の成分をつくる骨髄の一部を採取して、巨赤芽球が増えていないかや、他の造血細胞の様子から巨赤芽球性貧血に特徴的な所見を探ります
体内の鉄動態を調べる検査 (フェロカイネティクス)
ビタミンB12の吸収に関係する、抗胃壁抗体や抗内因子抗体の検査
ビタミンB12吸収試験
配信: Medical DOC