巨赤芽球性貧血の治療
巨赤芽球性貧血の原因となるビタミンB12の補充や葉酸の補充が軸となります (参考文献 1, 5)。もちろん、原因となるような薬剤が判明している場合には、それらの利用について見直しを行います。
適切な治療を行えば徐々に貧血は改善することが期待できますが、神経症状は治りが比較的遅く、後遺症として残ってしまうことがあるため、早期発見・早期治療が重要とされています (参考文献 1) 。
また、先天性の要因や手術によって胃や小腸を切除したことにより巨赤芽球性貧血になってしまった方は、継続的な治療が必要となります (参考文献 1) 。
巨赤芽球性貧血になりやすい人・予防の方法
巨赤芽球性貧血の原因を考えれば、ビタミンB12や葉酸の接種が足りない人がなりやすいといえます。ビーガンの方などで動物性食品の摂取が少ない人、他の疾患で十分な食事が摂取できない人、妊娠や溶血性貧血でビタミンB12や葉酸の必要量自体が上がっている人、胃や小腸の手術を受けた経験があったり、先天性の消化管疾患をもっている人、内因子にかかわる疾患をもっているひと、先ほど紹介したような巨赤芽球性貧血の原因となり得る薬剤を利用している人等が発症のハイリスクです (参考文献 1, 4) 。
予防としては、バランスの良い食生活、特に動物由来の食品や緑黄色野菜をメニューに取り入れるのがよいのではないのでしょうか。
ビタミンB12は肉や乳製品、卵などの動物性食品、特にハマグリとレバーに多く含まれています (参考文献 6)。葉酸が多く含まれる食品は緑黄色野菜です (参考文献 6) 。ビタミンB12や葉酸が添加されているシリアルを食生活に取り入れるのも選択肢といえるでしょう。
参考文献
1.小児慢性特定室病情報センター. 巨赤芽球性貧血
2.UpToDate. Macrocytosis/Macrocytic anemia
3.UpToDate. Patient education: Anemia overview (The Basics)
4.UpToDate. Clinical manifestations and diagnosis of vitamin B12 and folate deficiency
5.UpToDate. Treatment of vitamin B12 and folate deficiencies
6.UpToDate. Causes and pathophysiology of vitamin B12 and folate deficiencies
配信: Medical DOC
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