ナルコレプシーの予防や対処法
ナルコレプシーを予防する方法はありますか?
現時点ではナルコレプシーを予防する方法はみつかっていません。発症には自己免疫や遺伝のほか、外傷や感染症など複数の要因が関わっており、生活改善や感情のコントロールなど自分でできる対策が限られているためです。ただし、ナルコレプシーの症状軽減につながるとされる睡眠の質の向上や生活習慣の調整が、発症の予防と関わっている可能性はあるでしょう。
学校や職場での対処法を教えてください。
ナルコレプシーの患者さんは、起きているべき時間帯に頻繁に眠ってしまうため周囲から「やる気がない」「怠けている」といった評価をされてしまう場合があります。こうした誤解が強いストレスの原因になる場合もあるため、まずは教師や上司に自分の状況を説明し、理解を得ることが大切です。ナルコレプシーの特性を理解した方が仕事や学業の場にいることで、環境の調整や発作への対応もしやすくなるはずです。もし説明の方法に迷ったら、自分だけで悩まずに医師に相談して、症状や対処法に関する情報を整理してみるのもよいでしょう。
編集部まとめ
ナルコレプシーは周囲から誤解されることも多い病気であり、また診断に至るまでは患者さん本人も「なぜ気付くと眠ってしまっているのだろう」といった疑問や不安があるはずです。
しかし、ナルコレプシーの症状は患者さんの気持ちのゆるみから出現するものではなく、脳の神経伝達に起因する病気です。
周囲の方に症状を正しく理解してもらい勉強や仕事を続けやすい環境を整えるためにも、気になる症状があればまずは神経内科や精神科などに相談してみましょう。
ナルコレプシーの根治は難しいとされていますが、それでも診断を受けることは無駄ではなく、症状を和らげたり生活上のアドバイスを受けたりできるはずです。
参考文献
ナルコレプシー診療ガイドライン(日本睡眠学会)
配信: Medical DOC
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