「STD(性感染症)」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

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STDの治療

STDの治療は疾患によって異なります。

性器クラミジア感染症

性器クラジミア感染症には「テトラサイクリン系」「マクロライド系」「ニューキノロン系」などの抗菌薬が用いられます。通常、内服薬で投与しますが、重症の場合には注射薬が用いられることもあります。

淋菌感染症

淋菌感染症は「セフトリアキソン」や「スペクチノマイシン」などの抗菌薬を使用し、内服や注射薬で治療します。

梅毒

梅毒には「ペニシリン」という抗菌薬が用いられ、内服のほか注射薬で投与することもあります。
ペニシリンのアレルギーがある場合には、「ドキシサイクリン」や「塩酸ミノマイシン」などが用いられます。

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマの治療には、外用薬を用いた薬物療法のほかイボのレーザー治療、凍結療法などがあります。
薬物療法では「イミキモド5%クリーム」という外用薬が用いられます。レーザー治療では「ホルミニウムレーザー」を用いてイボを蒸散させます。凍結療法では、液体窒素を含ませた綿棒を患部に当て、イボを凍結して壊死させます。
いずれか単独の治療では再発するリスクがあるため、複数の治療を繰り返し行うこともあります。

性器ヘルペスウイルス感染症

単純ヘルペスウイルスを治癒させるための薬剤はなく、抗ウイルス薬を用いて症状を抑えるための治療が行われます。
抗ウイルス薬としては「アシクロビル」「バラシクロビル」「ファムシクロビル」などが用いられます。初発感染の場合にはいずれかの抗ウイルス薬を5〜10日間内服します。

HIV感染症

HIV感染症に対しては、複数の薬剤を用いた多剤併用療法が行われます。経過に応じて「ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NRTI)」「非ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬(NNRTI)」「プロテアーゼ阻害薬(PI)」のなかから3種類以上の薬剤を用いて治療が行われます。

性器カンジダ症

女性の場合は、膣錠、膣坐薬、外用薬、内服薬などのカンジダ属に有効な抗菌薬が用いられます。
女性は免疫力の低下などで性器カンジダ症を発症することがあるため、体を十分に休め、患部を清潔に保つことも重要です。
男性の場合は、一般的に外用薬によるガンジタ属に有効な抗菌薬が用いられます。

トリコモナス症

トリコモナス症は「メトロニダゾール」という原虫に有効な抗原虫薬を内服で投与します。女性で再発を認める場合や、なかなか改善しない場合は、内服薬と膣錠を併用することもあります。

STDになりやすい人・予防の方法

不特定多数のセックスパートナーがいる人や、コンドームを使用せずに性行為をする人はSTDになりやすくなります。
STDを予防するためには、不特定多数との性行為を避けてください。

コンドームを正しく使用することも、感染率を下げるために重要です。性器を介した性行為だけでなく、オーラルセックスやアナルセックスの際にもコンドームを使用することでSTDの予防につながります。

関連する病気

性器クラミジア感染症

淋菌感染症

梅毒尖圭コンジローマ

性器ヘルペスウイルス感染症

HIV感染症

参考文献

厚生労働省「性感染症」

東京都保健医療局東京都性感染症ナビ「性感染症について」

NIID国立感染症研究所「性器ヘルペスウイルス感染症とは」

厚生労働省検疫所FORTH「単純ヘルペス、性器ヘルペス」

日本性感染症学会誌「性感染症診断

東京都保健医療局「性感染症(STI)ってどんな病気?」

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