監修医師:
大坂 貴史(医師)
京都府立医科大学卒業。京都府立医科大学大学院医学研究科修了。現在は綾部市立病院 内分泌・糖尿病内科部長、京都府立医科大学大学院医学研究科 内分泌・糖尿病・代謝内科学講座 客員講師を務める。医学博士。日本内科学会総合内科専門医、日本糖尿病学会糖尿病専門医。
高安動脈炎の概要
高安動脈炎は日本人の「高安右人 (たかやす みきと)」先生が 1908 年に報告した血管の病気です (参考文献 1)。血管炎とよばれるような疾患のなかでも比較的大きめの血管が障害されやすいのが高安動脈炎の特徴で、大動脈や大動脈から分岐した血管で炎症が起こることが多いです (参考文献 2)。
比較的若年例の女性に多い病気で、発症者の9割が女性、日本での年間の新規発症者は150人程度です (参考文献 2)。
高安動脈炎の初期症状は発熱や倦怠感などのいわゆる「風邪症状」に似たものが多く、診断を難しくさせる一因となっています (参考文献 2) 。
治療ではステロイドの全身投与と各種免疫抑制剤を組み合わせて病勢のコントロールを狙います (参考文献 3)。
高安動脈炎の原因
高安動脈炎の原因はよくわかっていません (参考文献 2)。高安動脈炎発症のメカニズムとしては、何らかの原因によって炎症反応に関与する細胞が大動脈の壁に入り込み、血管に炎症を起こすというものが有力です (参考文献 2)。
配信: Medical DOC