漢方薬を服用する際の注意点
編集部
漢方薬のメリットはなんでしょうか?
齋藤先生
西洋医学の薬と比較した漢方薬のメリットは、「副作用のリスクが少ない」「依存性がなく薬の中断や減量がしやすい」などが挙げられます。
編集部
反対に、デメリットはありますか?
齋藤先生
西洋医学の薬と異なり、長く飲まないと効かないことが多かったり、味や匂いが独特なので飲みにくかったりするというデメリットがあります。/span>そのため、メリットとデメリットを総合的に考慮し、漢方薬を使用することが大切です。
編集部
西洋医学と漢方薬を併用するのは、どんなときですか?
齋藤先生
例えば、西洋医学の薬による副作用が強いときや、その薬だけでは症状が改善できないときには、漢方薬を併用するのが有効かもしれません。また、「西洋医学の薬はしっかりと効いているけれど、副作用が怖い。長期間飲みたくない」という人もいると思います。その場合にも漢方薬を使用するのがいいと思います。
編集部
西洋医学の薬と漢方薬を併用することで、様々な効果が期待できるのですね。
齋藤先生
はい。漢方薬を併用することで、西洋医学の薬を減らすこともできます。漢方薬をメインにして、効果が不足していると感じたときだけ西洋医学の薬を足すこともできるので、服用の仕方については医師に相談してみましょう。
編集部
どこで処方してもらえばいいのですか?
齋藤先生
最近では、心療内科や精神科でも積極的に漢方薬を処方することが多いので、もし漢方薬を希望する場合には医師に相談することをおすすめします。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
齋藤先生
抗うつ剤や抗不安薬、睡眠薬などを使わず、自分の自然治癒力を保ちながら症状を改善したい人にとって、漢方薬は優れた手段になると思います。特に精神疾患が発症すると、様々な体調不良が同時に出現することも多い傾向にあります。西洋医学の薬では、それぞれの症状に対して薬が処方されますが、漢方薬なら1つの薬で多様な体調不良に対処できるメリットもあります。治療の選択肢を広げるためにも、ぜひ漢方薬を活用してみてください。
編集部まとめ
「精神疾患には、抗うつ剤や抗不安薬などしか使用できない」というイメージがあるかもしれませんが、じつは漢方薬も効果を発揮することがあります。特に不眠や疲労感、イライラする、自律神経症状などの症状は漢方の得意分野でもあるので、これらの症状を感じる場合には一度、漢方を専門とする医師の診察を受けることをおすすめします。
配信: Medical DOC