「猫ひっかき病」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

「猫ひっかき病」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

猫ひっかき病の治療

軽症の場合、治療は必要なく自然に治癒します。
症状が重い場合やリンパ節が大きく腫れた場合は、アジスロマイシンやミノサイクリンなどの抗生物質が使用されます。

抗炎症薬や鎮痛薬も補助的に使用されることがあります。
治療を開始してからリンパ節が完全に治るまでの期間は40〜50日程度です。

猫ひっかき病になりやすい人・予防の方法

猫ひっかき病は猫を飼っている人になりやすく、特に若い猫や外に出ることが多い猫を飼育している場合に多いです。
小児や高齢者など免疫機能が低下している人が罹患しやすいとされています。

予防としては、猫にひっかかれた際はすぐに綺麗な水で洗い流して傷を清潔に保ち、早めに医師の診察を受けることが大切です。
猫と接触した後は手を洗って清潔にすることも心がけてください。

ノミ予防薬を使用して猫がノミに寄生されるのを防ぐことや、猫の生活環境を清潔にすることも重要です。
ブラッシングで体表のノミを取り除いたり、猫の外出範囲を制限したりすることも有効な予防方法です。

関連する病気

血小板減少性紫斑病

網膜炎

心内膜炎

肝脾腫

脳症

無菌性髄膜炎

参考文献

東京都保健医療局 猫ひっかき病

脳症を呈した猫ひっかき病の34歳女性例/臨床神経学/52巻(2012)8号/p. 576-580

病歴聴取と身体診察により診断に至った複数領域のリンパ節腫脹を伴う猫ひっかき病の1例/日本プライマリ・ケア連合学会誌/40巻(2017)3号/ p.156-159

猫ひっかき病の画像診断/耳鼻咽喉科展望/59巻(2016)6号/p.312-313

ネコひっかき病の臨床的検討/感染症学雑誌/84巻(2010)3号/p.292-295

ぶどう膜炎、視神経網膜炎、無菌性髄膜炎を呈した猫ひっかき病の2例/日本内科学会雑誌/106巻(2017)12号/ p.2611-2619

リンパ節腫大を伴わず発熱・下痢・咳症状が認められた非定型的猫ひっかき病の一例/山口医学/67巻(2018)1号/p.15-19

肝臓脾臓型猫ひっかき病の1例/日本消化器病学会雑誌/第120巻(2023)第2号/p.190-198

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