「肩腱板損傷」になりやすい人の特徴をご存知ですか? 原因・症状を医師が解説

「肩腱板損傷」になりやすい人の特徴をご存知ですか? 原因・症状を医師が解説

肩腱板損傷の前兆や初期症状について

肩腱板損傷では前兆として肩を動かしたときの違和感が見られ、その後、初期症状として運動時痛が現れます。運動時痛は肩を動かしているときのみに感じる痛みであり、動作が完了すると痛みを感じないことが特徴です。

損傷の範囲が大きくなると痛みが強くなり、痛みを感じる動作も増えていきます。痛みによって肩関節の可動域も制限され、徐々に動かせる範囲が狭くなるケースもあります。痛みが大きくなって腱板に炎症が起きると、徐々に夜間痛が出現します。

肩腱板損傷の検査・診断

肩腱板損傷では、画像検査と徒手的検査を組み合わせて診断をおこないます。

画像検査

画像検査はレントゲンやMRI、エコーを用いておこないます。レントゲンでは、肩峰と上腕骨の距離が正常よりも近くなる特徴的な画像が確認できます。

MRIやエコーは、骨だけでなく回旋腱板の状態が確認できるため確定診断に有効です。MRIやエコーによって一部でも回旋腱板の連続性が途絶えている箇所があれば、肩腱板損傷と診断されます。一部でなく完全に腱板の連続性が途絶えていた場合には肩腱板断裂と診断されます。

徒手的検査

徒手的検査では、回旋腱板に直接負担をかけ、痛みが出るかどうかによって肩腱板損傷を診断します。腕を真横に挙げて保持している状態から下向きに力を加えたり、背中に回した手を背中から離すように動かしたりするときに、痛みが出るか確認するテストをおこないます。徒手的検査で、痛みが出現すれば肩腱板損傷の可能性が示唆されます。

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