「カポジ肉腫」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

「カポジ肉腫」を疑うべき初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

カポジ肉腫の前兆や初期症状について

カポジ肉腫の初期症状は下肢の皮疹です。
紫色や黒褐色の皮疹が多発し、両腕やお腹、背中、顔面、口腔粘膜にも広がります。
皮疹は時間が経つにつれて硬く盛り上がり、リンパ浮腫をきたして強い痛みも見られるようになります。
さらに進行すると消化管やリンパ節、肺に広がり、さまざまな臓器症状をきたします。

カポジ肉腫の検査・診断

カポジ肉腫の確定診断は生検組織診断によっておこなわれます。
全身の病変を確かめるために、胸部CT検査やシンチグラフィー、PET検査もおこないます。

生検組織診断

皮膚や消化管などの病変部位から組織を採取し、顕微鏡で特異的な所見が認められればカポジ肉腫の確定診断となります。

胸部CT検査

胸部CT検査は、主に肺の病変を確かめるときに用いる検査です。気管支の肥厚やリンパ節の腫脹、胸水が確認できるケースもあります。

シンチグラフィー

シンチグラフィは、がん細胞に集まる性質を持つ放射性医薬品を用い、取り込まれた部位から放出されるガンマ線を専用のカメラで撮影する検査です。
薬剤の分布からカポジ肉腫が発生している部位が確認できます。

PET検査

PET検査はブドウ糖に似た製剤を投与した後にCTなどで全身画像を取る検査で、がん細胞の活動を把握できます。
シンチグラフィーよりも高い感度で、リンパ節や全身の臓器に広がる病変を診断できます。

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