「胃がんの予防法」はご存知ですか?予防する可能性の高い食べ物も医師が解説!

「胃がんの予防法」はご存知ですか?予防する可能性の高い食べ物も医師が解説!

胃に負担をかけやすい食べ物・食生活

胃の調子が悪い時に、どのような食べ物を避けるべきか解説します。

高塩分食

胃がんの危険因子としても、塩蔵食品が報告されています。また、塩分が高い食べ物は、胃の粘膜を刺激して胃酸の分泌が多くし、胃炎の原因ともなります。
普段から、塩分は少なめの味付けに慣れることも良いでしょう。

脂肪の多いもの

脂質が多い食事は消化・吸収に時間がかかり、胃に負担をかけやすいです。胃腸の調子が悪い時には脂質が多い食事は避け、あっさりとしたヘルシーな食事を摂ることをお勧めします。

刺激が強いもの

刺激が強い辛い食べ物や酸味のある食べ物も胃の粘膜を刺激して、胃酸の分泌を促します。このため、胃が荒れやすくなり不調の原因となります。胃の調子が悪い時には、薄味の食べ物とし、辛い物や酸味のあるものは食べないようにしましょう。

食物繊維の多いもの

食物繊維は消化されにくいため、胃腸に負担をかけます。便秘や大腸がんの予防には良いとされますが、胃腸の調子が悪い時には食物繊維の多い根野菜やきのこ類などは控えましょう。柔らかい食べ物を摂取することをお勧めします。

アルコール・カフェイン

多量の飲酒は胃がんの原因にもなり、注意が必要です。胃腸の調子が悪い場合には、アルコールの摂取を控えた方が良いでしょう。
また、コーヒーなどのカフェインを多く含むものは、胃酸の分泌を促進する働きがあります。胃酸が出すぎることで、胃粘膜に悪影響を及ぼします。調子が悪い時には摂取を控え、カフェインの入っていない飲料を選びましょう。

胃がんを予防する食べ物・食生活

胃がんを予防するためにはどのような食事が勧められるでしょうか。今までの報告で胃がんの予防効果があると報告があるものをいくつかご紹介します。

減塩食

塩蔵食品の摂取は胃がんのリスクとなります。漬物や干物、魚卵(たらこ、すじこなど)などの塩蔵食品の摂りすぎに気を付けましょう。

節酒

アルコールの過剰摂取は胃がんのリスクとなります。1日平均のアルコール摂取量として日本酒1合、ビール500ml、ワイン1杯(120ml)未満の適量での節酒が勧められます。

野菜・果物を摂取する

野菜や果物の摂取量が多い群では胃がんのリスクの低下がみられたと報告されています。抗酸化作用のある成分が多い野菜や果物を摂取することで、ピロリ感染などによる細胞のダメージを抑える効果があるのではないかと考えられています。しかし、この研究は他の危険因子の影響についての検討が不十分であり、現在のところ確実なものではありません。しかし、野菜や果物などをバランスよく摂取することは胃がんの予防として効果が期待できるため、なるべくバランスよく摂取することをお勧めします。

ヨーグルト

ヨーグルトは乳酸菌を含み、整腸作用があると言われています。この乳酸菌の中でも「lactobacillusgasseriOLL2716株」(LG21)は、他の乳酸菌に比べ高い胃酸耐性と胃粘膜付着能を持つのが特徴で、ピロリ菌に感染しにくくしたり、感染したピロリ菌の減少効果がると報告されています。しかし、このヨーグルトのみで完全に治療ができるわけではありません。定期的な検診は必要です。
食品であるため、取り入れやすい予防法であると考えられます。気になる方は是非試してみてください。

緑茶を飲む

日本人女性においては、緑茶の摂取が胃がんのリスクを低下させる可能性があるという報告がありますが、結論ははっきりしていません。また、男性に関しては、現在のところ胃がんリスクとの関連が認められていません。緑茶のポリフェノールの抗酸化作用などにより胃がんを予防できる可能性があるのではないかと期待されていますが、今後の研究結果が待たれます。