偏西風蛇行と異常気象の関係
通常は西から東に向かってまっすぐ吹いている偏西風ですが、大きく南北に蛇行する場合があります。このような偏西風の南北方向の蛇行を「偏西風蛇行」といい、蛇行が持続すると、気温や降水が平年とは異なる状態となり、異常気象をもたらします。
画像①(筆者作成)
画像②(筆者作成)
例えば、偏西風が南に蛇行している部分では、通常に比べて寒気も南に流れ込みやすくなるため、このエリアでは低温をもたらします。一方、偏西風が北に蛇行している部分では、通常に比べて暖気が北に流れ込みやすくなるため、このエリアでは高温をもたらします。
また、偏西風付近では温帯低気圧や移動性高気圧が発生します。
偏西風が蛇行すると低気圧や高気圧の発生位置も変わってくるため、普段は雨が降らないようなところで雨が降ると水害が発生し、普段は雨が降るところで晴れると干ばつが発生します。
配信: 防災ニッポン