監修医師:
副島 裕太郎(横浜市立大学医学部血液・免疫・感染症内科)
2011年佐賀大学医学部医学科卒業。2021年横浜市立大学大学院医学研究科修了。リウマチ・膠原病および感染症の診療・研究に従事している。日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医、日本リウマチ学会 リウマチ専門医・指導医・評議員、日本リウマチ財団 リウマチ登録医、日本アレルギー学会 アレルギー専門医、日本母性内科学会 母性内科診療プロバイダー、日本化学療法学会 抗菌化学療法認定医、日本温泉気候物理医学会 温泉療法医、博士(医学)。
天然痘の概要
天然痘は、天然痘ウイルス(variola virus)が原因で発症する感染症です。
サイズは直径約250-300nmの大型DNA ウイルスで、赤血球凝集素を持っています。ウイルス粒子は宿主細胞の細胞質内で増殖し、最終的に細胞を溶解して放出されます。
感染経路は主に飛沫感染や接触感染で、発症すると発熱や全身の発疹、水疱が形成されて全身に重篤な症状が現れます。
重篤化すると、出血や脳炎、二次感染などの合併症を引き起こし、死に至る可能性があります。
天然痘の原因
天然痘の原因は、天然痘ウイルスと呼ばれるオルソポックスウイルス科のウイルス感染が一般的です。
ウイルスの感染力は強く、飛沫感染や接触感染によって簡単に伝播します。また建物などの密閉された環境では空気感染することもあります。
そのため発疹期の感染者は、皮膚や呼吸器系から大量のウイルスを排出するため、感染リスクが高いです。
配信: Medical DOC