長湯は身体に良くない?熱いお風呂は危険!?安全な入浴方法とは

長湯は身体に良くない?熱いお風呂は危険!?安全な入浴方法とは

■入浴時間と入浴温度はどれくらいが適当!?

入浴時間と入浴温度は、丈夫な人と虚弱な人、夏と冬、北国と南国、高齢者と若者等によって違いますので、数字によってあらわすことは極めて困難です。確固たる裏付けを示すだけのデータがありません。しかしながら、何の指標もないと患者様にはイメージが付きませんので、身体が虚弱または体調が不良な人に対して考える清野の個人的な見解を提示します。以下は、湯船に入る温度と時間の目安です。

健康体で特段症状がない人       40℃ 5分
肉体に疲労を感じている人       39℃ 4分
身体が虚弱だと感じている人      38℃ 3分
体調に不調を感じている人       38℃ 2分
体力の消耗を感じている人       38℃ 1分
身体に違和感や軽い感覚異常がある人  38℃ 30秒

入浴する時間帯は夕方日が暮れる前が理想的です。体力がある人で入浴後に体を休める時間がある人は、5分を超えても問題ありませんが、10分程度までにした方が良いと考えます。22時以降の入浴は、体力がある人でも3分程度にとどめるべきだと思います。夏は、朝風呂に入っても体調は崩しにくい季節ですが、クーラーの中で生活する人は不適です。

詳細を知りたい人は、JIJICO内の下記コラムをご参照願います。
朝風呂や朝のシャワーは自律神経のバランスに影響?入浴で気を付けるべき習慣とは

■どんな入浴の仕方が理想的?

理想的な入浴の仕方というものはありませんが、40年以上身体の調子が悪くなっている人のお話を伺っていると、こんな入り方をすると健康を損ねることはないだろうなあという方法論が見えて来ます。
ヒトの体温は37℃ですので、お湯の温度が38℃あれば熱さを感じます。40℃だと入った瞬間熱く感じますが、しばらくすると熱さに順応し、30秒もあれば熱くもなくぬるくもなくなります。湯船に入って皮膚温を上昇させるだけであれば、これで十分です。体調改善に繋がります。湯船から立ち上がり熱くも寒くもない時が、身体を洗うタイミングです。
身体を洗った後は、皮膚温が下がりますので、もう一度30秒くらい入ると、同じ状態になります。身体の深部を温めたい時は、もう2~3分湯船につかっていると良いでしょう。
それ以上は、こころの安らぎを得る時間です。体力を消耗しない程度にこころの疲れをいやすことで、心身共にリフレッシュ出来ます。入浴時間が長い人は、この部分の配分調整が必要です。入浴中にテレビ、スマホ、読書をするのではなく、入浴後にすることがポイントでしょう。以上の重要な点を含めてまとめると、以下のようになります。

1.入浴開始時は38℃程度のお湯を足元から徐々に身体の上までかける(心臓が弱い人は必須)
2.38℃から40℃の湯船に30秒程度入る
3.からだを洗う 5~10分 (洗い方はJIJICO内のコラム参照)
4. からだを洗った後38℃から40℃の湯船に2分30秒から4分30秒程度入る
5.33℃程度のお湯でかかり湯をして皮膚を締める
6.全部の入浴時間を15~20分程度にする
7.入浴前後の着替え時間を入れ 裸でいる時間を30分程度にする

上記は、自宅で入浴するときの方法です。公衆浴場で入浴する方法とは異なります。湯船に入るとすぐのぼせるのでシャワーだけで済ますという人でも、この方法であれば、問題ないと思います。あくまでも、清野の個人的な意見ですが、体調を崩さない入浴方法だと思います。

こころとからだの疲労が取れる身体の洗い方については、JIJICO内にある下記コラムをご参照願います。
テレワークによる運動不足で心肺機能が低下?その解消法とは

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