3.大好きだよという心地いい言葉
私たちが初めて聞く言語を理解しようとするとき、その助けとなるのはその場の状況や相手の表情でしょう。猫も同じように、その場の雰囲気や飼い主さんの態度から言葉を理解しようとします。
その意味を踏まえると、「大好きだよ」「愛してるよ」とただただ気持ちを表現する言葉も、猫に伝わる可能性があるといえます。
この言葉を発するとき、飼い主さんは穏やかで愛に満ちた表情をしているはず。猫もそれを察知し、言葉を「心地いいもの」として記憶します。
そんな情緒的なことを猫が察知できないはず…と思うかもしれませんが、もし飼い主さんが怒っていたら、警戒した表情をするのではないでしょうか。それは、猫が人間の感情を察している何よりの証拠といえるはずです。
このことを活かして、猫にトレーニングをすることも可能です。やってほしい行動をしているときに褒めてあげれば、言葉の心地よさを求めて積極的にその行動を取るようになるという仕組みです。
4.病院、爪切りなど嫌な言葉
残念なことに、嬉しい言葉や心地いい言葉を覚えやすいということは、その逆も然りです。しかし、「病院」「爪切り」など苦手なものに対する猫の過剰反応は、多くの飼い主さんが経験しているのではないでしょうか。
これもやはり、その言葉のあとに必ず起こる事象と結びつけて記憶していると考えられます。しかもその経験は、ときにトラウマになるほど恐ろしいもの。身を守るために覚えないわけがないのです。
とはいえ、猫の健康のために病院や爪切りは避けて通れません。猫が苦手なことをさせたいときには、言葉を使わない方が猫にとってはいいかもしれません。
病院に連れて行くときにわざわざ「病院に行くよ」と言わなければ逃げ回ってなかなか捕まらないということもありませんし、爪切りのときも猫が寝ているときにそっとやっておけば少ないストレスで済むはずです。
配信: ねこちゃんホンポ