3、ストーカーまがいの行動をやめさせたい…ストーカーが嫌がることは?
ストーカー被害の対処法として弁護士・警察への相談は有効な対処法のひとつですが、被害者自身による自衛だけでストーカーまがいの行動に対応できることもあります。
「まずは自分自身で対策をしてみたい」とお考えであるのなら、以下4つの自衛策をご検討ください。
行動パターンに変化を加える
在宅・不在がわからないように工夫する
番号非通知の電話を着信拒否設定する
SNSを非公開設定する、SNSのアカウントを削除する
ただし、素人判断で闇雲に対策に踏み出すと、状況次第ではこれらの自衛策が逆効果に働いて、ストーカー行為を助長させる危険性もあります。
したがって、ストーカーまがいの行動への自衛策をとる場合でも、可能であればストーカー案件の実績豊富な弁護士に相談をして、状況を踏まえた適切な自衛策などを提案してもらった方がよいでしょう。
(1)行動ルートを一定にしない
行動ルートや通勤・通学の時間帯にバリエーションを加えるとストーカーまがいの行動への対策になります。
なぜなら、ストーカー側が被害者の行動パターンを把握できなくなるからです。
たとえば、通勤途中で待ち伏せをされたり、通学途中の同じ電車に乗り合わせられたりする場合、被害者側の行動パターンを変更するだけで待ち伏せ行為等を回避・軽減できるでしょう。
(2)在宅状況がわからないようにする
在宅状況がわからないように工夫するのも有効な手段です。
なぜなら、ターゲットが所在不明になればストーカーの追尾行動の効力を削ぐことができるからです。
たとえば、外に部屋の光が漏れにくいカーテンを設置する、洗濯物は室内に干すなどの対処法が考えられます。
(3)携帯・スマホの非通知での着信を拒否する
非通知からの電話は着信拒否するのがおすすめです。
これによって、無言電話や深夜・早朝の執拗な電話は意味をもたなくなるでしょう。
(4)SNSを非公開にする
SNSの取扱い方法を見直すのも効果的な対策です。
インターネットが普及した現在において、ストーカーの情報源はSNSであることが多いです。
無自覚に投稿した画像やコメントの内容から、ターゲットの外出先や行動パターンが分析されます。
たとえば、SNSを非公開に設定する、SNS上の交友関係をリセットする、SNSのアカウント自体を削除するなどの自衛策が考えられるでしょう。
4、ストーカーまがいの行動を受けてもやってはいけないこと
ストーカーまがいの行動に対する自衛策が功を奏することもありますが、対応を見誤ると逆効果になり得る点に注意が必要です。
相手を中途半端に刺激すると、ストーカーまがいの行動がエスカレートしたり、場合によっては殺傷沙汰に発展したりしかねません。
状況次第ですが、一般的に、以下のような反応はストーカーまがいの行動を助長させる危険性があります。
恐怖心や苛立ちなどを抱いている状況だからこそ、冷静な反応・対処法を選択しましょう。
過剰に怯えた様子を見せてストーカーの感情を昂らせる
冷たくあしらってストーカーの怒りを助長する
友人・家族を巻き込んでストーカーを追いつめる
(1)過剰に怯える
ストーカーまがいの行動に過剰に怯える様子を見せると、加害者が調子に乗って行動がエスカレートするリスクがあります。
恐怖心を抱いたとしても決して表には出さず、粛々と証拠集めなどの対策に踏み出しましょう。
(2)ストーカーを冷たくあしらう
ストーカーを冷たくあしらったり、「気持ち悪い」と侮辱したりするのは危険です。
なぜなら、ターゲットに対する怨恨の情が強まってストーカーまがいの行動がエスカレートする可能性が高いからです。
たとえば、ストーカーによる迷惑行為に対して拒絶の意思を示すとしても、「気持ち悪い」「鬱陶しい」などと相手を過度に傷つけるのではなく、「やめてください」とだけ冷静に伝える方が効果的でしょう。
(3)友人や家族を巻き込んで対抗する
ストーカーまがいの行動に対して友人・家族を巻き込んで大掛かりに対抗するのもおすすめできません。
なぜなら、厳しい抵抗に対してストーカーが逆上して行動がエスカレートする危険性があるからです。
もちろん、執拗なつきまとい行為などを不安に感じて家族や知人に相談すること自体は大切なことですが、私人間だけで解決を急ぐと深刻なトラブルに発展しかねないので、直接的な助けを借りるなら弁護士・警察への相談が最優先です。
配信: LEGAL MALL