7、不倫して子供の親権を獲得できたら…養育費をもらえる?
自分が不倫して離婚に至った場合、たとえ親権者となっても、相手が「養育費を払いたくない」と主張することが多いです。こちらとしても、遠慮してしまうこともあるでしょう。
不倫した場合でも、養育費をもらうことができるのでしょうか?
実際には、自分の不倫が原因で離婚に至った場合でも、養育費を請求することは可能です。養育費は、子供を育てるためのお金であり、養育者の不倫とは無関係なものだからです。
もし、親が不倫したせいで養育費をもらえない、ということになると、子どもに必要な費用が支払われないことにより、子どもが不利益を受けることになってしまいます。
養育費には、家庭裁判所が定めた養育費の算定基準がありますが、不倫したからといって、この金額が減額されることもありません。そこで、不倫が原因で離婚に至ったとしても、親権者になると決まった以上は、堂々と養育費を請求すると良いでしょう。
ただし、相手が親権を争っている場合、「養育費を請求するなら、親権は譲らない(養育費を請求しないなら、親権を譲る)」と言ってくることがあります。このような場合には、とりあえず養育費は請求せずに親権を譲ってもらって離婚をして、養育費については、離婚後の調停での決定に委ねるのも1つの方法となってきます。
不倫と親権に関するQ&A
Q1.不倫しても親権は獲得できる?
法律上、不倫と親権は基本的には無関係なものと考えられています。
そこで、不倫した母親や父親であっても、親権を取得することは十分可能です。
ただし、不倫をすると、相手は感情的になりますし、「不倫した人に子どもは任せられない」と主張するので、離婚協議や調停がこじれてしまうことは多いです。
Q2.不倫をした人の親権獲得が不利になるのはどんなケース?
不倫をしていても法律上、親権とは無関係ですが、以下のような行動を取っている場合は親権獲得が難しくなります。
子どもを虐待していたケース
育児していなかったケース
離婚時、子どもと一緒に暮らしていないケース
不倫相手の男性と一緒に暮らしているケース
Q3.不倫をしても親権を獲得したい場合に弁護士に相談するメリットは?
主に以下のようなメリットがあります。
親権取得に必要な知識を得られる
適切に行動できる
有利に交渉してもらえる
訴訟になっても適切に対応できる
まとめ
不倫をしてしまった母親は、父親から強く責められるため、子どもの親権をあきらめてしまうこともあります。しかし、法律上は、不倫と親権は無関係なものとなっているので、あきらめる必要はありません。子どもにとって母親が必要ならば、争ってでも親権を取得することが大切です。
不倫という困難な事例で確実に親権を取得するには、弁護士に対応を依頼することが必要です。お困りの際には、是非とも一度、ご相談下さい。
監修者:萩原 達也弁護士
ベリーベスト法律事務所、代表弁護士の萩原 達也です。
国内最大級の拠点数を誇り、クオリティーの高いリーガルサービスを、日本全国津々浦々にて提供することをモットーにしています。
また、所属する中国、アメリカをはじめとする海外の弁護士資格保有者や、世界各国の有力な専門家とのネットワークを生かしてボーダレスに問題解決を行うことができることも当事務所の大きな特徴です。
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