「急性扁桃炎」の前兆・初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

「急性扁桃炎」の前兆・初期症状はご存知ですか? 原因を併せて医師が解説

急性扁桃炎の前兆や初期症状について

急性扁桃炎の症状は、感染の進行に伴って現れます。症状は軽度から重度までさまざまであり、早期に気づくことで迅速な治療が可能です。
以下に、急性扁桃炎の主な前兆や初期症状を示します。

喉の痛み:
急性扁桃炎の最も典型的な症状は、喉の痛みです。喉の奥にある扁桃腺が炎症を起こすことで、飲み込みづらさや喉の違和感を感じることが多いです。痛みは食べ物や飲み物を飲み込む際に特に強く感じられます。

発熱:
急性扁桃炎にかかると、発熱が起こることが一般的です。ウイルス性の扁桃炎では軽い発熱から始まることが多く、細菌性の扁桃炎(特に溶連菌感染)の場合は、39度を超える高熱を伴うことがあります。

扁桃腺の腫れ:
扁桃腺が炎症を起こすと、喉の奥にある扁桃腺が赤く腫れあがることがあります。細菌感染による場合、扁桃腺の表面に白い膿(膿栓)が付着していることがあり、これは感染の重症度を示すサインです。

頭痛や倦怠感:
急性扁桃炎の発症に伴って、全身的な症状として頭痛や倦怠感を感じることがよくあります。これは体が感染と戦っていることを示す症状であり、体力が低下しているときに現れやすいです。

首のリンパ節の腫れ:
扁桃炎が進行すると、首のリンパ節が腫れ、触れると痛みを感じることがあります。これは、免疫系が感染に対して反応していることを示すサインです。

急性扁桃炎の検査・診断

急性扁桃炎の診断は、患者の症状や扁桃腺の状態を基に行われます。特に細菌性の扁桃炎が疑われる場合、迅速な診断と適切な治療が必要です。
以下に、急性扁桃炎の主な検査・診断方法を示します。

医師による問診視診

まず、医師は患者の喉を直接確認するために視診を行います。
喉の奥が赤く腫れているか、扁桃腺に膿栓があるかなどを確認し、急性扁桃炎の疑いがあるかを判断します。

溶連菌迅速検査

細菌性扁桃炎、特に溶連菌感染が疑われる場合、迅速検査が行われます。
この検査は、喉の粘膜を綿棒で拭き取り、そのサンプルを使って溶連菌が存在するかどうかを数分で判定できる方法です。陽性の場合は抗生物質治療が必要となる事があります。

血液検査

急性扁桃炎が進行している場合、血液検査を行うことで炎症の程度などを確認する事があります。白血球数やC反応性たんぱく(CRP)の上昇が見られれば、体内で炎症が進行していることを示します。

咽頭培養検査

細菌感染の原因を特定するために、喉の分泌物を採取して培養し、どの細菌が感染の原因となっているかを調べる咽頭培養検査が行われることがあります。特に、抗生物質に対する耐性菌が疑われる場合や、再発を繰り返す場合に有効です。

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