「咽頭がんを疑う咳」にはどんな特徴があるの?咳以外の症状も解説!【医師監修】

「咽頭がんを疑う咳」にはどんな特徴があるの?咳以外の症状も解説!【医師監修】

咽頭がんの咳以外の症状

咽頭がんには、咳以外の初期症状もあります。特によく見られるのは、喉や首に関わる症状です。ここからは、咽頭がんの咳以外の初期症状について解説していきます。

声のかすれ・変声

声のかすれ・変声は、中咽頭がん・下咽頭がんでよく見られる初期症状です。
咽頭で発生したがんが声帯やその周辺に影響を与えることで、声のかすれや変声が起こります。普段よりも声が出しにくい、いつもの声ではない状態が続いた場合は、一度病院で検査を受けましょう。

耳への放散痛

耳への放散痛は、耳の近辺で咽頭がんが発生する、あるいは耳の近くまでがんが拡大することで見られる初期症状です。
咽頭がんが耳近辺の神経経路に悪影響を与えることで、痛みが生じます。耳への放散痛を含む耳の異常は、上咽頭がんで見られやすい症状です。
痛み以外に、耳が詰まる感覚や耳が聞こえにくい状態が起こる場合もあるため、これらの症状が見られたらなるべく早く耳鼻咽喉科に相談しましょう。

嚥下障害

嚥下障害は、中咽頭がん・下咽頭がんでよく見られる初期症状です。
咽頭がんによる腫瘍や炎症が食道に影響し、物を飲み込む際に違和感が現れます。嚥下障害は初期症状として見られることもありますが、下咽頭がんの場合、がんが進行した際の症状として現れるケースもあるようです。
少しでも物の飲み込みに違和感を覚えた場合、早めに病院を受診する必要があります。

首のしこり・腫れ

首のしこり・腫れは、咽頭がん全般に見られる初期症状です。
しこりや腫れは、咽頭がんによる腫瘍が可視化されている状態を指します。上咽頭がんでは頸部リンパ節にがんが転移した兆候として首のしこりが見つかりやすいため、注意が必要です。

持続的なのどの痛み

持続的な喉の痛みは、中咽頭がん・下咽頭がんでよく見られる初期症状になります。
咽頭がんが呼吸器系に悪影響を与えているために発生する症状で、痛みが治まりにくい点が特徴です。喉の痛みが長く続いている、痛みがなかなか引かない場合は、早めに医師へ相談しましょう。

咽頭がん早期発見のキーポイント

咽頭がんを早期に発見するためには、喉の異常に早く気付くことが重要です。どのような異常が咽頭がんの早期発見につながるのか確認していきましょう。

咳が長期間続いているかチェック

咳が長期間続いている場合、咽頭がんの初期症状が現れている可能性があります。
咽頭がんによる咳は、長く続くことが特徴の1つです。目安として、2週間以上咳の症状が続いている場合は、一度医師の診断を受けるようにしましょう。

咳以外の症状も併せて確認

咳と一緒に、以下の症状が現れている場合は注意が必要です。

血痰

変声

鼻の異常(鼻詰まり・鼻血など)

耳の異常(痛み・詰まる感覚・聞こえにくさ)

嚥下障害

首のしこり・腫れ

喉の痛み

特に血痰は、喉から出血しているサインにもなりえます。上記の症状が咳と同時に現れている、あるいは長く続いている場合は、なるべく早めに病院を受診しましょう。

発症リスクが高い人は早めに医療機関へ

咽頭がんは、ウイルスによる発症例もありますが、過度な飲酒や喫煙がリスクファクターとして挙げられています。
飲酒や喫煙は、咽頭がん以外のがんや重複がんのリスクにもなる要素です。飲酒量が多い方や喫煙習慣がある方は、少しでも普段と異なる症状が現れたら、すぐに耳鼻咽喉科へ相談しましょう。

関連記事: