「PFAPA症候群」の前兆・初期症状はご存知ですか? 特徴を併せて医師が解説

「PFAPA症候群」の前兆・初期症状はご存知ですか? 特徴を併せて医師が解説

PFAPA症候群の前兆や初期症状について

PFAPA症候群の症状は、発熱から始まるケースもあれば、発熱の1〜2日前にアフタ性口内炎や咽頭炎、リンパ節炎の症状が見られることもあります。
これらの症状は解熱とともに回復することが多いです。

周期性発熱

周期性発熱は39度以上の高熱が突然出現して、3〜6日間持続する症状が規則的に繰り返し起こる状態です。
発熱は主に午後から夕方にかけて現れることが多く、倦怠感や食欲不振、寒気、頭痛、嘔吐などを伴うこともあります。

アフタ性口内炎

アフタ性口内炎は口腔粘膜や舌の表面に複数発生する潰瘍で、5〜7割の症例で認められます。
潰瘍の大きさはさまざまで、わずかな痛みがあります。

咽頭炎

咽頭痛は6〜9割の症例で認められる症状で、喉に痛みや発赤が生じ、まれに扁桃腺に白い膿がたまることもあります。

リンパ節炎

リンパ節炎は約6割の症例で起こる症状で、首の左右に痛みを伴う腫れが生じます。

(出典:Japanese Journal of Clinical Immunology「PFAPAの診断と治療」)

PFAPA症候群の検査・診断

PFAPA症候群は、主に血液検査や臨床症状の評価に基づいて診断されます。

血液検査では、発作時に好中球などの白血球やCRPなどの炎症所見が上昇しますが、同じ炎症所見のプロカルシトニンが上昇しないのが特徴です。
これらの炎症所見は間欠期には正常化します。

臨床症状では、主にPFAPAの診断基準に当てはまる項目を調べます。
PFAPAの診断基準には、周期的に繰り返す発熱発作や、アフタ性口内炎や咽頭炎などの特徴的な症状、間欠期の無症状、正常な成長と発達などが含まれます。

PFAPA症候群は、他の自己炎症性疾患や周期性発熱症候群との鑑別も必要です。
周期性好中球減少症や家族性地中海熱、高IgD症候群、若年性特発性関節炎などはPFAPA症候群と類似した症状を示すことがありますが、発熱の期間や発作と発作の間隔、関連症状、血液検査の炎症所見のパターンが異なります。

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