冬の乾燥は肌に大きな負担をかけますが、適切なセルフケアと早期の受診で改善が可能です。保湿クリームの選び方や、日常生活で心がけるべきポイント、肌の乾燥に悩んでいる人に役立つ情報を「薬剤師」の山口さんに紹介していただきました。
≫【薬剤師監修】「ワセリン」の効果や正しい使い方は? 乾燥肌を予防するための使用方法
監修薬剤師:
山口 佳蓉(薬剤師)
2018年北海道医療大学卒業。大学卒業後は、大手調剤薬局に就職。北海道内の調剤薬局に薬剤師として従事する。様々な診療科の処方を経験。約5年間の臨床経験を経て、2023年6月からライター活動を開始する。薬剤師ライターとして「正確な情報をもとに、健康を読者に届ける」をモットーに執筆活動中。
編集部
乾燥肌で受診したらどのような保湿クリームが処方されますか?
山口さん
乾燥肌には保湿剤が処方されることが多いです。以下は、乾燥している肌に対して処方される保湿剤の一例です。
ヒルドイド(ヘパリン類似物質)
プロペト(白色ワセリン)
ヒルドイドはクリームだけではなく、軟膏やローション、泡タイプの剤形もあります。剤形の違いによって使用感が異なりますので、希望がある方は医師に相談してみてください。
編集部
乾燥肌で受診する症状の目安は何でしょうか? また、かゆみを伴わない乾燥肌でも病院で見てもらえますか?
山口さん
以下の場合は皮膚科への受診を検討してください。
皮膚のかゆみや赤いぶつぶつなど別の症状の発現
皮膚の乾燥状態がひどい
市販の保湿クリームなどのセルフケアで改善しない
症状や処方医の判断によって、ステロイド剤やかゆみ止めを処方される場合があります。また、かゆみの有無にかかわらず、乾燥状態が強い場合も病院で診てもらえます。
編集部
乾燥肌を防ぐために、日常生活で心がけたほうが良いポイントはありますか?
山口さん
肌の乾燥を防ぐためには、以下のセルフケアがおすすめです。
保湿クリームで毎日ケアする
部屋の湿度が低い場合は加湿する
皮膚を清潔にする
入浴時に強い摩擦で洗わない
バランスのよい食事を心がける
ストレスや不規則な生活で皮膚トラブルを招くこともあるため、規則正しい生活をこころがけましょう。
編集部
あたらめて、冬の保湿の重要性について教えてください。
山口さん
皮膚の乾燥を放置してしまうと、湿疹やかゆみの症状が一緒に出てきてしまう可能性もあります。予防するためには、保湿をしっかり行うことが大切です。この記事が肌の乾燥に悩んでいる方の助けになれば嬉しいです。
※この記事はMedical DOCにて【<薬剤師がすすめる>肌や指先のつらい乾燥…どんな保湿クリームがおすすめ? 選び方や皮膚科を受診する目安は?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
配信: Medical DOC