BMIが18.5未満の人が生活習慣で注意するべきこと
BMIが18.5未満の人は、栄養不足で低体重となり、貧血・疲労感・倦怠感・月経不順といった症状が現れることがあります。
65歳以上では低栄養を予防することは看護や介護予防に重要です。生活習慣を工夫したり注意することは、BMIが低いことで発症する病気の予防が期待できます。
摂食障害が疑われる場合は専門機関で診断や治療を行う必要があります。
不足しないように食べましょう
食事量が少なく、低体重になっている場合は、エネルギーやたんぱく質などさまざまな栄養素が不足していると考えられます。
主食(ごはんやパンやめん)・主菜(肉や魚や大豆製品や卵)・副菜(野菜や海藻やきのこ)をそろえた食事にすると、エネルギー摂取不足になりにくく、バランスよく栄養素を摂取できるためおすすめです。
朝・昼・夕の3食を食べましょう
欠食すると必要なエネルギーやたんぱく質など、さまざまな栄養素が不足します。
朝・昼・夕の3食、色々な食品を食べるようにしましょう。
間食を取り入れましょう
1回に摂取できる量が少ない場合は、食事の回数を増やしたり、間食を摂ることで不足分を補うことができます。間食には菓子類よりも、牛乳やヨーグルトなどの乳製品や果物、市販の栄養補助食品の摂取をおすすめします。
「BMIの基準値」についてよくある質問
ここまでBMIの基準値について紹介しました。ここでは「BMIの基準値」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
男性と女性でBMIの基準値は異なりますか?
伊藤 陽子(医師)
日本のBMIの基準値は男女共に標準体重が22です。有病率の低い数値が男性22.1女性21.9という報告をもとに定められています。
病気のリスクが上がるBMIの基準値について教えてください。
伊藤 陽子(医師)
BMIは身長と体重で算出される簡易的な指標です。BMIが25~29.9が肥満度Ⅰに当たりますが、BMIのみでは肥満といえません。肥満の判定には体脂肪量の測定が必要となります。浮腫や筋肉量が多く体重増加している場合は脂肪の過剰蓄積による肥満ではありません。
高齢者の肥満度はBMIだけで計測できないというのは本当ですか?
伊藤 陽子(医師)
高齢者は骨格筋の減少などによる体脂肪率の増加、低栄養・腎臓病・心臓病などが由来の浮腫による体重増加などがみられることがあり、BMIが体脂肪量を正確に反映しない場合があります。
まとめ BMIの基準値は8.5-24.9の普通体重を目指しましょう!
BMIは標準より低くても高くてもそれぞれ、さまざまな病気を発症するリスクになります。身長と体重で算出する簡易な数値ですが、健康状態を把握する一つの指標として役立てましょう。
食事など生活習慣の改善で体重コントロールが可能な場合が多いです。BMIが標準の範囲外であれば、食生活を見直すことをおすすめします。
「BMI」の異常で考えられる病気
「BMI」から医師が考えられる病気は9個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
BMI高値
内科系の病気
肥満症
高尿酸血症
循環器系の病気高血圧
BMI低値
心療内科の病気摂食障害
婦人科の病気
月経不順
整形外科の病気骨粗鬆症
BMIの低値や高値は栄養不足や過栄養の原因となり、さまざまな病気を引き起こすリスクになります。心配な症状がある場合は、医療機関を受診しましょう。
参考文献
肥満症診療ガイドライン2020 第1章
[日本女性心身医学会]女性の病気について
[長寿科学振興財団]高齢者の低栄養
[厚生労働省]令和元年「国民健康・栄養調査」
[厚生労働省]日本人の食事摂取基準(2020 年版)「日本人の食事摂取基準」
配信: Medical DOC
関連記事: