今回の研究内容への受け止めは?
東京科学大学の研究グループが発表した内容について、受け止めを教えてください。
山田先生
今回の研究は、気温の上昇が川崎病の発症リスクに影響を与える可能性を示した重要な報告です。1970年に始まった川崎病の全国調査は、昨年秋発表の第27回調査で終了し、季節との関連は月別患者数データで一貫して冬(1月)が最多、夏にやや増加するパターンが従来から知られていました。しかし、コロナ禍の2020年からこの形が崩れ、2022年に8月の患者数が初めて1月を超える現象が見出されました。夏場が川崎病の主舞台になる可能性が出てきたこのタイミングで、月別よりもっと細かい1日平均気温と川崎病入院リスクの関連を分析し、気温の上昇が川崎病の発症リスクに影響を与える可能性を示したのは、大変興味深い研究結果と言えるでしょう。
川崎病の発症は、いまだに子どもたちの主要な健康問題の1つなので、私たち治療者側にとってはもちろん、原因の追求や行政を含めた何らかの予防策へのヒントにつながるのかもしれません。今後、高い気温が川崎病の入院に関連するメカニズムの解明が進むことを期待します。
まとめ
東京科学大学の研究グループは、「川崎病は暑さで発症リスクが上昇する」という研究結果を発表しました。川崎病は原因不明の病気なので、こうした研究を積み重ねによって、原因解明につながることが期待されます。
配信: Medical DOC
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