「インフルエンザB型」に感染したら重症化しやすい人の特徴はご存知ですか?【医師解説】

「インフルエンザB型」に感染したら重症化しやすい人の特徴はご存知ですか?【医師解説】

インフルエンザB型の前兆や初期症状について

かぜ症候群(普通感冒)に比べて、発熱や倦怠感などの全身症状が強い特徴があります。感染症法によるインフルエンザ様疾患の定義としては、(1~3日間の潜伏期間の後に)①突然の発症、②高熱(38℃以上)、③上気道炎症状、④全身倦怠感の全てを満たす場合となっています。全身倦怠感の他に関節痛、筋肉痛などが現れ、鼻汁、咳などの上気道炎症状が続き、通常1週間程度で軽快します。関節痛は大人や年長児に多くみられ、筋肉痛、特に腓腹筋(ふくらはぎ)痛はインフルエンザB型に多く、尖足歩行といって一時的に痛みでつま先歩きしかできなくなることがあります。また、解熱した後1日程度平熱になった後に再び発熱する2峰性発熱を起こすことがあり、特に小児のインフルエンザB型で多くみられます。これらの症状を認めた時には、子どもであれば小児科、高齢者や基礎疾患のある方は専門医の診察を受けることが望ましいです。

インフルエンザB型の検査・診断

インフルエンザB型の診断には、従来の迅速診断キットを使用する方法に加え、AIを活用した新しい検査技術が登場しています。従来の迅速診断キットでは、鼻や喉の粘膜から採取した検体を用いてウイルス抗原を検出し、数分で結果を得ることができます。これにより、迅速な診断と治療が可能となります。さらに、最新のインフルエンザ検査機器では、咽頭の画像データや患者の体温、自覚症状などをAIが解析し、インフルエンザに特徴的な所見や症状を検出することが可能です。他にも、より詳しい検査として、血清抗体検査、ウイルス分離、遺伝子検出法があります。

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