短腸症候群の前兆や初期症状について
短腸症候群の症状は、主に消化器系と栄養状態に関連して現れます。
最も見られやすい症状は水様性の下痢で、脱水状態に移行する可能性があります。
体重減少も見られ、子どもでは成長障害の原因になります。
症状の進行に伴い、肝機能障害や胆石症、尿管結石、ビタミンB12欠乏性貧血、乳酸アシドーシスなどの合併症が発生することもあります。
しかし、安定期に入ると下痢などの症状はある程度コントロールされやすくなります。
短腸症候群の検査・診断
短腸症候群の診断は、手術で小腸を切除したときの残存している小腸の長さや、術後の症状の経過によっておこなわれます。
子どもでは全小腸の1/3以下、大人では150cm以下の場合に診断されることが多いです。
小腸の機能を確かめるために、専用の染色液で染めた便を調べる便ズダンⅢ染色や、摂取したD-キシロースが尿中に含まれるか調べるD-キシロース吸収試験などをおこなうこともあります。
(出典:学会誌JSPEN「成人短腸症候群の食事療法」)
配信: Medical DOC