「グッドパスチャー症候群」を発症しやすい年代・特徴はご存知ですか?【医師監修】

「グッドパスチャー症候群」を発症しやすい年代・特徴はご存知ですか?【医師監修】

グッドパスチャー症候群の前兆や初期症状について

グッドパスチャー症候群の初期症状では、全身の倦怠感や発熱、食欲不振などが見られることがあります。
咳や血痰などの呼吸器症状が初期に現れることもあります。
病気が進行するにつれて、血尿や尿量の減少などの腎臓に関連する症状が出現し始めます。
さらに症状が悪化すると、吐き気や息苦しさ、全身のむくみなどが現れます。

これらの症状は徐々に進行することもありますが、急速に悪化する可能性もあります。
肺出血が生じると貧血も見られるケースが多く、全身状態の悪化につながることがあります。

グッドパスチャー症候群の検査・診断

グッドパスチャー症候群の診断は、血液検査による抗GBM抗体や、尿検査による血尿などの所見、生体組織検査による半月体やIgG抗体を調べることでおこなわれます。
画像検査などで肺の状態についても調べます。

血液検査

血液検査では、腎機能の評価や貧血の有無を確認するとともに、抗GBM抗体の測定がおこなわれます。
抗GBM抗体の存在をもとに、確定診断をします。

尿検査

尿検査では、血尿やタンパク尿、円柱尿(腎疾患で見られる特異的な所見)の有無を確認します。

胸部画像検査

X線検査やCT検査による胸部画像の撮影は、肺の状態を確かめる目的で実施されます。
肺出血が生じている例では、肺胞に浸潤影が認められることが特徴的です。

CT検査ではより詳細な肺病変の評価が可能であり、X線検査で明確な所見が得られなかったときに使用されます。

生検組織検査

生検組織検査は、腎臓の糸球体に対しておこなわれ、半月体やIgGが沈着しているかを確認します。
蛍光抗体法(蛍光色素を使用して検体を調べる方法)によって、それぞれの組織から採取した検体を調べると、IgGが線状に沈着することが特徴です。

肺出血がある場合は、肺胞のIgGの有無を調べることもあります。

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