燻製ってどうやって作るの?
いざ燻製を作るとなると、専用の高価な道具が必要かと思ってしまいますよね。
でも、実は燻製用のチップさえ用意すれば、燻製器はおうちにある道具で応用可能なんです。ちなみに燻製に必要なものは主に以下の5点です。
・燻製器(鍋などの場合は蓋も)
・網
・アルミホイル
・燻製チップ
・食材
燻製に向いている食材は、水分が少なく適度に油分を含むもの。肉や魚、ナッツ、ドライフルーツなどがおすすめです。水分を多く含む食材は酸っぱい仕上がりになってしまうので、初心者は避けた方が無難です。
こちらは、サーモン、マグロ、ナッツ、カマンベールチーズ、納豆、サッポロ一番、コアラのマーチを燻製に。コアラのマーチは香りに加え、中のチョコがとろけて、衝撃的においしくなったそうですよ。
燻製する食材に正解はないので、いろいろと試してみるのが燻製の醍醐味。意外なおいしさに出合えるかもしれません!
作ってみたくなった!という方のために、今回は4つの道具を燻製器にした作り方をご紹介します。
段ボールで
段ボールで燻製器を作るのに必要なものは主に、段ボールと焼き網、焼き網を支える棒(割りばしや針金など)、燻製器の底に置くアルミホイルで作った受け皿です。
段ボールに焼き網を通したら受け皿の中にお好みの燻製チップを入れて点火。焼き網に食材をのせて段ボールを閉じれば燻製がスタートします。
私自身も初めて燻製を作ったときは段ボールを使用したのですが、「こんなに簡単にできるの!?」と驚きました。
燻製チップが燃え尽きたら段ボールを開けましょう。こんなふうにおいしそうな燻製が出来上がっているはずです。こちらの場合は、うずらの卵とポテトチップスが特においしかったそうですよ。
100円ショップやAmazonでは燻製用の段ボールやキットが売られているので、そういった商品を利用するのも手です。
メスティンで
アルミ製のシンプルな作りながら、炊飯はもちろん、焼く、煮る、蒸すなど、さまざまな調理ができる「メスティン」。なんと、燻製にも使えるんです!
メスティン燻製に必要な道具は、メスティンのほかに蒸し網、アルミホイル、バーナーなどの熱源です。
まず、燻製の色が着くのを防ぐため、メスティンをアルミホイルで覆います。底に燻製チップを入れて蒸し網をセットしたら食材をのせていきます。
そして火をつけて15分ぐらい放置すると、こんなおいしそうな色合いに!
とっても簡単なのですが、注意点は熱している間、メスティンに炎が1点集中で当たらないようにすること。なぜなら、調理中は空焚き状態になってしまい、アルミ素材のメスティンは溶けて、底に穴が空いてしまうのです。
特にシングルバーナーを使用する際には、バーナーパッドを併用するなど炎を分散させて調理するようにしてくださいね。
フライパンで
メスティンはないけど、フライパンならあるというおうちも多いはず。そのフライパンが、ある程度深さのある円錐型なら、燻製を作るのにぴったり!
ただし、素材はステンレスや鉄製のものがおすすめで、フッ素樹脂加工(テフロン加工など)は燻製に向かないのでご注意を。
フライパン燻製に必要な道具はフライパンのほか、煙が逃げないようにピッタリと閉まる蓋、フライパンの直径より2〜3cmくらい小さい金網、アルミホイルです。
フライパンの底にアルミホイルを敷き、燻製チップをのせてから金網をセットします。金網の上に食材をのせたら、フライパンをコンロにのせ、蓋をしてスモークしていきます。最初は強火で、煙が出たら弱火にして10分間ほど燻していけば完成です。
こちらもとっても良い色に仕上がっていますね! 中でも、鮭が絶品だったそうですよ。
鉄鍋とIHで
鉄鍋でももちろん、燻製は作れます。フライパンのときと同じ要領で調理すればOKです。
こちらのベーコンは、豚バラブロック肉に塩麹をまんべんなく塗り込んで5日間漬け込んだ後、鉄鍋に入れてIHで調理したもの。
IHはガスコンロと比べると熱の伝わり方が弱く、燻製の難易度は高め。「無理だったらコンロでやろう」と試してみたところ無事、煙が!
途中で燃えきった燻製チップを交換し、お肉を裏返して火加減の調整をしつつ、トータル1時間で完成したそう。
ベーコン作りは時間と手間がかかりますが、その分、特別なおいしさがあります。一度は挑戦してみたいですね!
燻製シートを使うのもアリ!
火を使いたくない、煙が気になる……そんなときは、市販の「燻製シート」を使ってみては?
こちらは薫製の本場、ノルウェーで開発された薫製シート。食材を薫製シートに包んで冷蔵庫に入れたら、1~2日で完成しちゃうんですよ。
スモークチーズもこんなふうにきれいに色づきます。
火を使わないから固くならず、とても柔らかく ジューシーで旨味のある薫製ができあがります。気になった方は試してみてはいかがでしょうか。
燻製した後のフライパンや鍋は早めに洗浄!
おうちにある道具でも作ることができる燻製ですが、燻製をした後のフライパンや鍋、蓋などには臭いがつくので、できるだけ早く洗浄するのがおすすめ。お気に入りのアイテムは使わない方が良いかもしれません。
燻製は簡単なものなら10分程度で完成するので、普段のおつまみとしてはもちろん、ホームパーティーで披露すれば、盛り上がること間違いなしです。
まずは難易度の低い、ナッツやチーズから初めてみてはいかがでしょうか。
配信: おうちごはん