「徐脈頻脈症候群」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

「徐脈頻脈症候群」になりやすい人の特徴はご存知ですか? 原因・症状を併せて医師が解説

徐脈頻脈症候群の治療

徐脈頻脈症候群の治療では人工ペースメーカーを入れて心臓のリズムを整えたり、薬物療法によって血栓を予防したりする治療がおこなわれます。

人工ペースメーカー

徐脈頻脈症候群は、失神やめまいなどの症状を防ぐために、人工ペースメーカーの植え込みが選択されます。
ペースメーカーは心臓のリズムを調整し、徐脈性の発作時に心停止を防ぐことができます。
手術は約60〜90分で完了し、体への負担は少ないです。

薬物療法

徐脈頻脈症候群では、心房細動などの頻脈性不整脈を伴うことが多く、血栓形成のリスクが高まります。
血栓形成を防ぐために、ワーファリンなどの抗凝固薬が使用されることがあり、効果をモニタリングするために定期的な血液検査もおこないます。
ワーファリンを使用する場合は、日常生活で納豆などの食事制限も必要です。

近年では「DOACs」と呼ばれる直接経口抗凝固薬が普及し、ワーファリンに比べてモニタリングが不要で食事制限も少ないため、患者の負担が軽減されます。

徐脈頻脈症候群になりやすい人・予防の方法

徐脈頻脈症候群は高齢者に起こりやすい病気です。
心疾患を有する人や自律神経の影響を受けやすい人も、リスクが高いとされています。

予防には生活習慣の改善が基本であり、ストレス管理や適度な運動が推奨されます。
心疾患がある方は、医師と相談のうえ不整脈につながりやすい薬剤の投与量を調整することも重要です。

関連する病気

洞不全症候群(SSS)

房室ブロック

心房細動

QT延長症候群

ブルガダ症候群脳梗塞肺塞栓症

下肢静脈血栓症

参考文献

2022年改訂版 不整脈の診断とリスク評価に関するガイドライン

2024 年 JCS/JHRS ガイドライン フォーカスアップデート版 不整脈治療

徐脈性不整脈の薬物治療 とペースメーカー治療/心臓/VoL33/No.9/2001/p687-691

薬剤性洞機能不全の臨床的検討/日本老年医学会雑誌/Vol.27/Nol.2/1990/p193-200

徐脈-頻脈症候群/心臓/Vol.3/No.5/1971/p482-497

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