穂積和夫さんが「多臓器不全」で逝去 どんな病態なのか、原因・症状を医師が解説

穂積和夫さんが「多臓器不全」で逝去 どんな病態なのか、原因・症状を医師が解説

多臓器不全(MOF)治療時の注意点

障害が残りやすいと聞きました。

各臓器に対する治療を行い、症状の経過を観察し改善に向かう事例もありますが、後遺症など障害が残る可能性があります。脳では麻痺などの後遺症が残る場合や、心筋梗塞であれば心不全により運動範囲が狭まるなど臓器による後遺症が異なる点も注意が必要です。

どれくらいの確率で治療が成功しますか?

多臓器不全の重症と併せ原因となる病気の治療、経過により異なりますが、死亡率は30〜80%と非常に高い確率となります。また、急死の原因となる場合もあり、早急な治療と早期発見が非常に重要といえるでしょう。

多臓器不全(MOF)の予防にはどんなことがありますか?

多臓器不全の要因防止では、原因となる病気や怪我を防ぐことが大切です。突発的な外傷・熱傷については注意をするなど、ある程度未然に防ぐこともできます。
一方感染症については、日頃の食生活や睡眠を摂り免疫力・抵抗力をつけておく必要があります。膵炎・肝炎の予防では食事での脂質の制限・禁酒などが効果的です。まずは日々の健康・体調管理を心掛けるようにしましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

多臓器不全は、程度や症状により治療方法も異なるため臓器ごとの治療を同時に行う必要があります。
とくに血液の循環と免疫に関する治療については緊急性を要する場合も多いため、身体に異常を感じた場合は速やかに医師の診療を受けるよう心掛けましょう。

編集部まとめ

今回は、多臓器不全(MOF)とはどのような病気なのか、発生の原因・症状・治療の際注意すべき点を紹介しました。

身体の主要な臓器の働きが低下する多機能不全は、原因となる怪我や病気の治療も含めた集中かつ緊急性を要する症候群であることを解説しました。

息苦しさや眩暈・身体の不調を感じた際は、精密検査を受け早期発見に繋がるよう受診をお勧めします。

※この記事はメディカルドックにて【「多臓器不全(MOF)」になると現れる初期症状はご存知ですか?医師が監修!】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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