掌蹠膿疱症の前兆や初期症状について
掌蹠膿疱症の初期症状としては膿を伴った膿疱と呼ばれる皮疹が手のひらや足の裏に発生します。この水ぶくれのような膿疱は、かゆみを伴うことが少なくありません。またこの症状は、次々に皮疹が発生する場合や、緩和と悪化を繰り返す場合など、患者さんによって分かれます。患者さんご自身のなかでも、体調やその時々の生活習慣によって、症状の表れ方が異なるため注意が必要です。
このような初期症状は、水虫やかぶれと判断がつきにくいことも少なくありません。
症状が気になる場合には、ご自身で判断するのではなく、最寄の皮膚科などを受診して相談するとよいでしょう。
また皮疹は放っておくと徐々に化膿し、その後黄色に変色します。さらにかさぶたになり角層が剥がれ落ちます。ただし掌蹠膿疱症の特徴は、繰り返し皮疹ができることです。一度皮疹がなくなっても再度症状としてあらわれることから、繰り返すようでしたら皮膚科などを受診して検査を受けたほうがよいでしょう。
掌蹠膿疱症の検査・診断
掌蹠膿疱症の検査や診断は大きく2つに分かれます。
まず1つ目は皮疹が掌蹠膿疱症かどうかを判断するための検査です。
そしてもう1つは病巣感染の可能性があることから、感染を引き起こした病巣を特定するための検査です。
皮疹が掌蹠膿疱症によるものであるか否かの診断
掌蹠膿疱症の診断は、皮膚の表面の観察です。ダーモスコピーという特殊な拡大鏡を用いて検査します。ただし、似た症状の病気と判断がつきづらい場合などには、皮膚表面の角層を一部取って顕微鏡で調べる皮膚生検を併せて用いることがあります。
感染巣を特定するための検査
病巣感染が疑われる場合には、感染を引き起こした感染巣を特定するための検査を行うこともあるでしょう。例えば金属アレルギーが疑われる際に金属パッチテストを行います。歯周炎が疑われる場合には、歯科検診で歯性病巣を確認する場合もあります。これらの検査は治療の方針を決めていく際にも重要な要素となるでしょう。また、掌蹠膿疱症性骨関節炎の症状が見られる場合などで、血液検査・X線検査・CT検査といった方法を用いて診断を行う場合もあります。さらに問診も並行し、病巣感染といった原因を探るほか、合併症がないかといった現状について確認し総合的な診断を実施します。
配信: Medical DOC