緊張型頭痛の治し方
緊張型頭痛の治療には、発作時の痛みを和らげる治療(対症療法)と再発や慢性化を防ぐ治療(予防療法)の大きく2つに分けられます。
発作時の痛みを和らげる治療(対症療法)
緊張型頭痛が起きた際に痛みを和らげるための治療法です。薬物療法と非薬物療法を組み合わせて行うことになります。
薬物療法では、一般的な鎮痛薬として、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬(ロキソニンなどのNSAIDs)が使われます。これらは痛みを軽減する効果が期待できますが、頻繁な使用は避けるべきです。過剰な使用は、薬剤過多による頭痛(薬物乱用頭痛)を引き起こす可能性があるからです。
また、筋肉の緊張を緩和する薬(筋弛緩薬)も併用することで効果的な場合があります。
非薬物療法では、首や肩を温めることで筋肉の緊張をほぐし、痛みを軽減する温熱療法が効果的です。温湿布や温かいタオルを使うのがおすすめです。
また、肩や首、頭部のマッサージを行うことで血流を改善し、筋肉の緊張を緩和することも良いでしょう。深呼吸や瞑想、ヨガなど、ストレスを和らげる方法を取り入れることでも痛みが軽減する可能性もあります。
再発や慢性化を防ぐ治療(予防療法)
緊張型頭痛が頻繁に起きており、慢性化している場合には、日頃から予防的な治療が重要になります。薬物療法よりは非薬物療法がメインとなります。
薬物療法では、頸部・肩の筋緊張の緩和を目的とした筋弛緩薬や、精神的なストレス軽減を目的とした抗うつ薬を使用されることがあります。
非薬物療法では、肩こりなど頸部・肩の筋緊張を予防する運動やストレスへの対処法、十分な睡眠をとること、などの生活習慣の改善が重要といわれています。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用で悪い姿勢が続くことも頭痛を誘発する要因となるので、椅子や机の高さを調整し、定期的にストレッチを行う習慣をつけるようにしましょう。
有酸素運動(ウォーキング、ジョギング、水泳など)は、ストレス軽減と血流改善に役立つことが知られており、定期的な運動習慣は、慢性頭痛の発症リスクを減らすことができます。
また、睡眠不足にならないように気をつけて、心身のストレスをうまく解消することを心がけることも大事です。
緊張型頭痛をすぐに治す方法はある?
緊張型頭痛をすぐに解消するための方法として、以下の対策を提示します。ただしこれらの方法は応急的なものであり、改善されなかったり慢性的な痛みである場合には脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来を受診し相談することをお勧めします。
痛み止めを飲む
痛み止めを飲むのがすぐに改善させる方法の一つです。一般的な鎮痛薬として、アセトアミノフェンや非ステロイド性抗炎症薬が使われ、市販薬でこの成分が入っているものも効果的です。
ストレッチを行う・温める
肩甲骨を中心に回したり、首を軽く動かすストレッチを行うことで筋肉の緊張を解消するのも良いでしょう。
また、ホットタオルや温湿布で首や肩を温めるのも痛みを軽減できる可能性があります。
配信: Medical DOC