緊張型頭痛の予防法
緊張型頭痛は、日常生活でのストレスや姿勢の悪さ、筋肉の緊張が主な原因となることが多いため、予防のポイントは生活習慣の改善とリラクゼーションにあります。以下の方法を取り入れて、頭痛の頻度を減らし、予防を心がけましょう。
首や肩の筋肉をほぐす、運動する
緊張型頭痛の大きな原因の一つは、首や肩の筋肉の緊張です。
首や肩を回す、軽く伸ばすストレッチを朝晩や作業の合間に取り入れること、温めたタオルや蒸しタオルで首や肩を温めること、マッサージを受けることなどで、筋肉をほぐすようにするのが良いでしょう。
また、普段から適度な運動をするのも重要です。運動はストレスを軽減し、筋肉の緊張を和らげる効果があります。軽い有酸素運動として、ウォーキングやジョギング、サイクリングなどを週2〜3回取り入れる。また、筋肉を柔らかくする運動として、ヨガやピラティスなど、筋肉の柔軟性を高める運動もおすすめです。
正しい姿勢の維持
長時間の悪い姿勢は首や肩の筋肉に負担をかけ、頭痛の原因になります。
デスクワーク中の注意点としては、モニターの高さを目の高さに合わせ、背筋を伸ばして座ることや、腕や肘をリラックスした角度に保つことです。
また、長時間座り続ける場合は、タイミングを見てストレッチや休憩を入れるようにしましょう。スマートフォンやパソコンを使う際、背中を丸めたり首を前に出したりしないように注意することも重要です。
ストレス管理・十分な睡眠
緊張型頭痛はストレスによる影響を大きく受けます。日々のストレスを軽減する工夫をしましょう。
自分なりのリフレッシュ方法を見つけることは重要です。例えば、散歩、趣味、好きな音楽を聴くなど、リラックスできる時間を意識的に作りましょう。
また、ストレス管理の習慣をつけることも良いでしょう。毎日のやることをリスト化して優先順位を決め、過剰に詰め込まず余裕を持つことも効果的です。
十分に睡眠時間を確保することもストレス軽減に重要です。
「緊張型頭痛」についてよくある質問
ここまで緊張型頭痛について紹介しました。ここでは「緊張型頭痛」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
緊張型頭痛のセルフチェック法を教えてください。
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
以下の特徴が当てはまる場合には、緊張型頭痛の可能性が高まります。
①頭痛の部位
・頭の両側(側頭部や後頭部)を締め付けられるような痛みがある
・頭のてっぺんや額が重く感じることがある
②痛みの強さ
・痛みはそれなりにあるが、仕事や家事、勉強はできる
③痛みの性質
・鈍い痛みや締め付けられるような感覚がある
・頭全体や前頭部、後頭部に広がる痛みである
④痛みのきっかけになる状況の有無
・長時間同じ姿勢を取った後や、ストレスを感じた後に痛みが出ることが多い
⑤随伴症状を確認
・吐き気や嘔吐、視覚障害はない
緊張型頭痛を発症すると何日間痛みは続きますか?
村上 友太(むらかみ ゆうた)医師
緊張型頭痛は頭痛の頻度によって、時々起こる「反復性緊張型頭痛」とほぼ毎日起こる「慢性緊張型頭痛」の2つのタイプに分かれます。緊張型頭痛の痛みの持続期間は、個人差がありますが、大まかに次のように分類できます。
反復性緊張型頭痛
最も一般的なタイプで、痛みは30分〜数時間程度続くことが多いです。
時には1日を通して断続的に痛みが続くこともありますが、数日以上持続することはほとんどありません。
慢性緊張型頭痛
痛みが月に15日以上、時にはほぼ毎日続く状態です。
痛み自体は軽度〜中程度ですが、慢性的に続くため、生活の質に大きな影響を及ぼします。
編集部まとめ
緊張型頭痛は、多くの人に見られる一般的な頭痛ですが、適切な対策を講じることで予防・改善が可能です。筋肉の緊張やストレスが原因であるため、日常生活の中で姿勢やストレス管理を心がけることが重要です。長期間放置することで慢性化し日常生活に影響を及ぼす可能性があります。症状が改善せずに日常生活に支障をきたす場合には、脳神経内科や脳神経外科、頭痛外来などの専門診療科での診断や治療を受けることをお勧めします。
「緊張型頭痛」と関連する病気
「緊張型頭痛」と関連する病気は13個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
大後頭神経痛
脳動脈解離
側頭動脈炎
歯科・耳鼻科の病気副鼻腔炎
齲歯
頭痛の原因は多数考えられますが、緊張型頭痛が最も多い原因の一つです。
生活習慣の見直しやセルフケアによって改善することが期待できる頭痛でもあるため、まずは対策を実践していきましょう。改善しない場合には、慢性化する前に医療機関で相談してみることをお勧めします。
「緊張型頭痛」と関連する症状
「緊張型頭痛」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
頭の鈍い痛み
頭が重い感じ
首や肩のこり
頭がズキズキする
上記のような症状が継続し改善しない場合には、早めに医療機関への受診をお勧めします。
参考文献
配信: Medical DOC
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