表皮母斑の治療
表皮母斑の治療は外科的処置が一般的です。母斑の切除後には必ず皮膚組織が瘢痕化するため、見た目を良くするために傷口の縫合方法や母斑の切除方法を工夫しなければいけません。
表皮母斑の大きさや範囲次第では切除によって皮膚の欠損が大きくなる可能性もあるため、周辺の皮膚を利用した移植手術や、他の部位の皮膚を移植する植皮手術(しょくひしゅじゅつ)も検討します。
また、最近では表皮母斑を外科的手術で取り除くのではなく、レーザーによる治療もすすめられるようになりました。研究報告のなかには表皮母斑をレーザーで治療した後、2年間は瘢痕化することなく改善がみられたケースもあり、見た目を良くする美容医療で注目されています。
レーザー治療は範囲が広い列序性母斑に向いてると言われています。しかし、完全に外科的手術と比較すると母斑組織を取り除くことは難しいため、治療後に再発が生じないか経過観察が必要です。
表皮母斑になりやすい人・予防の方法
表皮母斑は原因が明確になっていないため、なりやすい人や予防方法はわかっていません。
表皮母斑が発症したら、治療後の再発を防止することが重要です。治療後は元の母斑部位の状態を日々チェックし、再発が疑われる状態があれば早めに皮膚科を受診してください。
レーザー治療後に再発する場合は外科的手術も検討する必要があります。
関連する病気
母斑症
脂腺母斑
扁平母斑
巨大色素性母斑
参考文献
日本形成外科学会 脂腺母斑・表皮母斑
形成外科診療ガイドライン2015
日本頭蓋顎顔面形成外科学会 顔のアザ
日本皮膚科学会 美容医療診療指針2022
榎本詩子 et al Epidermolytic hyperkeratosisを伴った表皮母斑の1例 皮膚 第40巻 第5号 1998
配信: Medical DOC
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