アッシャー症候群の前兆や初期症状について
アッシャー症候群では、タイプによって症状が異なります。タイプ別の症状は以下の通りです。
タイプ1
生後間もない頃から高度の難聴があり、体のバランスを司る「前庭機能」に異常を伴うケースが多くみられます。目の症状は10歳前後からみられ、多くの場合暗いところでものが見えにくい「夜盲」から始まります。
タイプ2
生後すぐから高音が聞き取りにくい「高音難聴」がみられます。タイプ1と異なり前庭機能は正常であることが多く、目の症状は思春期以降にみられ始めます。
タイプ3
聴力が徐々に低下する進行性の難聴を認めます。目の症状や前庭機能は患者さんによってさまざまです。
アッシャー症候群の検査・診断
生後すぐに行われる「新生児聴覚スクリーニング検査」で異常が確認されたり、成長に伴って視力や聴力の低下を認めたりする場合には、原因や病態を詳しく調べるための精密検査が行われます。
精密検査では、網膜を含む目の奥の状態を観察する「眼底検査」や、造影剤を用いて眼底部の状態をさらに詳しく調べる「蛍光眼底造影検査」、近赤外線を用いて網膜の断層像を観察する「光干渉断層計(OCT)」、異なる高さの純音を使い、患者さんが聞き取れる最も小さな音を測定する「純音聴力検査」などが行われます。
確定診断のためには、原因となる遺伝子を同定するため、血液を採取して行う「遺伝学的検査」が必要です。
配信: Medical DOC