「大動脈瘤」ができる主な5つの原因・初期症状はご存知ですか?医師が徹底解説!

「大動脈瘤」ができる主な5つの原因・初期症状はご存知ですか?医師が徹底解説!

大動脈瘤ができると現れる症状

大動脈瘤の大半は無症状であることが多く、画像検査で偶然見つかるケースが多いです。
しかし、大動脈瘤の部位や大きさによっては症状が出現する可能性もあります。
主な症状としては以下のようなものがあります。

咳、息苦しさ、血痰

胸部の大動脈瘤が大きくなることで、空気の通り道である気道や肺が圧迫されることで、咳や息切れ・息苦しさ、血痰などの症状が出現することがあります。

ものが飲み込みにくくなる(嚥下障害)

胸部の大動脈瘤が大きくなり、食べ物の通り道である食道を圧迫してしまうことで、物理的にものを飲み込みにくくなってしまう、嚥下障害の症状が出現することがあります。

声が枯れる(嗄声)、誤嚥

胸部の大動脈瘤が大きくなることで、声帯の動きをつかさどる反回神経を圧迫し、反回神経の障害を生じてしまうことがあります。そうすると、声が枯れる嗄声、飲み込むときに気管に入ってしまう誤嚥を起こしやすくなります。

大動脈瘤が破裂すると現れる症状

大動脈瘤は破裂してしまうと致死率が非常に高く、多くは病院到着前に死亡し、緊急手術を実施しても入院中に20-40%がなくなってしまう、非常に予後が悪い病態です。
大動脈瘤が破裂した場合に生じる症状は、以下のようなものがあります。

非常に強い痛み

大動脈瘤が破裂する際には、胸や腹部など大動脈瘤がある場所に、非常に強い胸痛や腹痛が生じます。
胸腔内や腹腔内に大出血を起こすと、急激な血圧低下を生じ、一気にショック状態となり意識がなくなり、そのまま亡くなることもあります。

突然死

大動脈瘤破裂によって、胸腔内や腹腔内に出血を起こすと多量の血液が喪失するため、急激な血圧低下によるショック状態となり、突然死に至ることが多いです。

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