「大腸がんステージ3の余命」はご存知ですか?ステージ3の症状も解説!【医師監修】

「大腸がんステージ3の余命」はご存知ですか?ステージ3の症状も解説!【医師監修】

大腸がんのステージIIIの症状

大腸がんの初期の段階では自覚できる症状はほとんどありませんが、進行してくると以下のような症状があらわれます。どの症状もほかの病気と混同して放置されるかもしれません。
しかし治療をせずに放置するとがんが進行してしまいます。以下のような症状が続く場合は早めに受診しましょう。

血便・下血

よくあらわれる症状が血便や下血です。便に血が混じっていたり付着していたりすることがあり、大腸がんやポリープの病変部からの出血が便に混ざる状態です。痔などの病気でも似たような症状があるので放置されやすいのですが、がんの場合は進行する恐れがあります。
血便や下血の症状が出たら早めに受診しましょう。肛門に近い場所での出血は赤い鮮血ですが、肛門から遠くなると黒く変色しています。

貧血

がんが進行すると慢性的に出血するので貧血が起こります。また貧血から派生してめまい・立ちくらみ・ふらつき・息切れ・頭痛なども起こりやすくなっています。

便秘・下痢

大腸が細くなることにより便秘や下痢の頻度が高まります。普段から便秘がちの人は気付きにくいかもしれませんが、今までと違うような排便習慣に変化した場合は受診を検討してください。下行結腸、S字結腸、直腸にがんがある場合に便秘や下痢が多く起こります。

便が細くなる・便が残る

便秘や下痢と同様に大腸が細くなることによる症状です。便が細くなる、便を出しきれていなくて残った感じがします。

お腹のハリ

便通が悪くなることによって腹痛やお腹のハリがあらわれます。食欲が減退して体重が減ることも考えられます。

大腸がんの検査方法

大腸がんは早期に発見できれば生存率の高い病気です。40歳以上の方は1年に1回がん検診が推奨されています。多くの市区町村では検査費の一部もしくは全額を補助してくれるので、積極的にがん検診を受けましょう。

便潜血検査

健康診断やがん検診では便潜血検査いわゆる検便が行われます。便を採取して大腸がんやポリープからの出血を確認する検査ですが、目に見えないわずかな出血も確認できます。便潜血検査が陽性となった場合以下のような精密検査が必要です。

注腸造影検査

注腸造影検査とは下部消化管造影検査ともよばれ、肛門から造影剤を注入しエックス線撮影を行う検査です。胃の造影検査では造影剤を飲んで検査を行いますが、注腸造影検査の場合は肛門に細いチューブを挿入して造影剤と空気を注入して撮影を行います。
腸内をきれいにする必要があるので、検査前日から検査用の消化のよい食事を摂り下剤を服用します。大腸内視鏡検査やCT検査と同様によく用いられる検査方法です。

大腸内視鏡検査

内視鏡とよばれる検査用の管を肛門から挿入して大腸全体を詳しく調べる検査です。内視鏡にはカメラと簡単な手術道具が装備されていて、病変している部分の撮影や、病変している組織の全体もしくは一部を採取して精密な病理検査が行われます。生検とよばれるものです。
良性のポリープなどは検査をしながら切除するケースもあります。病変している部分を直接確認できるので有効な検査方法です。大腸内視鏡検査も前日から検査食で準備を行い、腸内をきれいにします。

画像診断

画像診断ではエックス線を使用したCT検査や磁気を使用したMRI検査が行われます。身体を立体的に見られて、がんの有無や周りへの広がりやほかの臓器への転移が詳細にわかるので有効な診断方法です。
どちらも仰向けで寝た状態からベッドが自動的にトンネル状の装置のなかへ入り検査が行われます。10分から15分程で検査は終了です。

腫瘍マーカー

腫瘍マーカー検査は血液で行う検査です。がんがあるとタンパク質などの特定の物質が変動します。
ただし良性の腫瘍でも数値が増えることがあるので、腫瘍マーカーだけでは診断はできません。がん診断の補助や経過観察を目的に使用され、画像診断や大腸内視鏡検査などほかの検査と併用して総合的に診断されます。

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