「HIV・エイズ」に感染すると現れる症状はご存知ですか?医師が監修!

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HIV・エイズの診断・治療方法・予防方法

HIV・エイズの診断方法を教えてください。

HIV・エイズ感染の診断については2段階検査が行われ、はじめにスクリーニング検査、次にWB法・RT-PCR法等の確認検査が行われます。このスクリーニング検査はHIVの中で2つに分類される抗原の両方を調べることが可能です。
しかしスクリーニング検査で陽性が出たからといって、必ずHIVに感染しているとは言い切れません。
スクリーニング検査の欠点としては、偽陽性の結果が現れる点です。感染していない場合でも陽性反応が出てしまう場合もあるため、最終確認として、2段階目のWB法・RT-PCR法での確認検査が行われます。
WB法はウイルスのたんぱくに対する抗体を調べる検査で、RT-PCR法はHIVの遺伝子を検査する方法です。検出にかかる期間はWB法よりもRT-PCR法の方が短期間で終了します。
最終決定が陰性に変わることもあれば、そのまま陽性反応が出る場合もあり、正確な検査結果を出すためにも2段階検査が必要なのです。

病院で検査を受けるのが恥ずかしい場合はどうしたらいいですか?

HIVの検査を受ける方は、恥ずかしさのあまりになかなか一歩が踏み出せない人もいるでしょう。しかし検査を受けることでもしも自身が感染していた場合、HIVの早期発見に繋がり、速やかに治療を施すことができます。
パートナーがいる場合であれば、検査をしないでいると相手も傷つけてしまう可能性もあるでしょう。仮に特定のパートナーがいない人でも、感染の連鎖を断ち切るためには欠かせない大事な検査です。

HIVと診断されたらどのような治療を行いますか?

3剤を併用した治療や1日1回で済む合剤を使った治療を施します。
HIVに感染してしまうと体内から完全に取り除くことはできません。日和見感染症の症状発生の有無で異なる場合もありますが、ウイルスを消すのではなく、進行を防ぐことを目的に治療が施されます。医師と相談のもと、治療を行いましょう。

HIVを予防するにはどうしたらいいですか?

まず性行為をしないことが最善にはなりますが、不特定多数と関係を持たないこと・コンドームの着用によって予防することもできます。また感染は粘膜を通してかかるため、なるべく粘膜に接触させないようにすることも効果的です。
もしも性行為をする場合は正しい使い方でコンドームを使い感染を防ぐようにしましょう。仮に女性側が男性側からコンドームの使用を断られた場合は、自身の身を守るためにも断る勇気が必要です。
男性側も自身やパートナーを守るためにもコンドームを装着するようにしましょう。

最後に、読者へメッセージをお願いします。

HIV・エイズは治療法があり、感染者は年々減少傾向にあります。しかし知らないうちに感染して、自身が知らぬ間に誰かに感染させてしまう可能性もあるため、予防対策をとることが重要です。
またHIV検査を行うことも早期発見・治療に繋がり、もしも感染していた場合でも適切な治療を施すことで、事態悪化を防ぐことができます。
自身や相手を守るためにも定期的な検査を検討してみてください。

編集部まとめ

感染症は放置すると病状が悪化する可能性があります。しかし適切な対処や予防をすることで、感染を防ぐことや進行させないようにすることも可能です。

検査は勇気のいる行動ですが、今後の生活へ影響させないためにも必要な行動になります。

参考文献

AIDS(後天性免疫不全症候群)とは(NIID 国立感染症研究所)

HIV/AIDS 2020年(NIID 国立感染症研究所)

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