骨髄腫の治療
骨髄腫の主な治療法は以下のとおりです。
自家造血幹細胞移植
化学療法
放射線療法
対症療法
骨髄腫の治療内容は、自家造血幹細胞移植ができるか否かによって異なります。
自家造血幹細胞移植とは、患者本人の造血幹細胞をあらかじめ採取し、大量化学療法後に再び患者へ戻し、造血機能の回復を図る治療方法です。
治療効果が期待できる一方で身体への負担が大きく、実施にあたり慎重な判断を要します。
そのため、65歳未満の人で重篤な病変はなく、心肺機能が維持されているなどの場合に限り適応となります。
出典:国立研究開発法人国立がん研究センター「多発性骨髄腫の治療について」
自家造血幹細胞移植以外の治療には、化学療法や放射線療法、対症療法があります。
化学療法では複数の抗がん剤やステロイド剤、分子標的薬というがん細胞の増殖に関わる物質を狙い撃ちする薬剤を用いて、骨髄腫細胞を減少させます。
放射線治療は、骨髄腫の病変を小さくしたり痛みを軽減させる目的でおこないます。
病変が小さい場合、少量の放射線照射でも効果が得られるケースもあります。
また、骨髄腫では感染症や腎機能障害などさまざまな症状を合併することがあります。
それぞれの症状を抑えるため、対症療法をおこない苦痛の軽減につなげます。
骨髄腫になりやすい人・予防の方法
骨髄腫は明確な原因が分からない病気ですが、60歳以上の男性や骨髄腫を発症した家族がいる人はなりやすい傾向があります。
骨髄腫の原因は未解明であるため、直接的に予防することは難しいのが現状です。
病気の早期発見や早期治療が大変重要であるため、定期健康診断は欠かさず受けるようにしましょう。
気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診してください。
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参考文献
国立研究開発法人国立がん研究センター「多発性骨髄腫の病気について」
MEDIC MEDIA「病気が見える第2版血液」
配信: Medical DOC
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