胃がんステージ3の余命・生存率
がんの治療成績を考える指標として、生存率があります。がんと診断されてから一定期間たった時点でどのぐらいの患者さんが生存しているかを示す割合です。一般的に5年生存率を用いてがんの治療成績を評価することが多いです。生存率の中でも、純粋にがんが死因となる状況を仮定して計算した生存率をネット・サバイバルといいます。胃がんステージ3の5年ネット・サバイバルは41.3%と報告されています。
胃がんステージ3の検査法
胃がんの進行具合を確認し、今後の治療方針を決めるためにさまざまな検査を行います。
バリウム検査
バリウムを飲み、食道、胃、十二指腸の撮影をする検査です。発泡剤とバリウムを飲んでから検査台に乗り、仰向けやうつ伏せなどいろいろな体位を変えながら撮影をします。この検査では、胃の形やがんの大きさ、病変の部位と大体の位置や範囲について知ることができます。
上部消化管内視鏡検査
口から内視鏡を挿入し、食道・胃・十二指腸の観察をする検査です。まず、がんの確定診断をつけるために病変の一部を採取し、病理診断をする生検を行うこともあります。がんが確定していれば、場所や大きさなどが確認できます。
CT検査
CTなどの画像検査は、腫瘍の場所や大きさ、周りの臓器への浸潤、離れた臓器への遠隔転移の有無、周囲のリンパ節転移の有無などを調べるために行います。CTはX線を使用して体の断面を撮影します。これらの検査での遠隔転移の有無や周囲への浸潤などの情報が術前のステージを決める重要な情報となります。
PET検査
PET検査はPositronEmissionTomographyの略称です。この検査では、細胞の糖代謝などから病気を発見します。リンパ節や他の臓器への転移の有無などを調べる目的で行われることが多いです。PET検査では、静脈からFDG(放射性フッ素を付加したブドウ糖)を注入し、がん細胞に取り込まれたブドウ糖の分布が画像で映し出されます。CT検査と組み合わせることで、がんの有無やリンパ節転移の有無などをより正確に診断することができる様になります。
配信: Medical DOC