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春から夏にかけて「遅霜(おそじも)」の被害が発生しやすくなります。遅霜による被害は主に農作物に生じます。この記事では、遅霜の被害が起こる原因や被害例、事前にできる対策などを紹介します。
遅霜とは
そもそも「霜」とは、空気中の水蒸気が夜のあいだに冷えた地面や植物に付着して、氷の結晶となったものです。気象庁によると「遅霜」は「晩春から初夏にかけての霜」と定義されています。
霜は最低気温が4℃以下になると発生しやすくなると言われています。ちなみに水蒸気や水滴が氷になるのは0℃以下です。
4℃以下で霜が発生する理由は、気温を観測しているのが地表1.5mの高さで、冷気がたまる地表面の温度は気温より低く、0℃以下になるからです。
意外かもしれませんが、冬には霜の被害はほとんどありません。冬は最低気温が0℃以下になることも多く、寒さに弱い農作物はそもそも育っていないためです。遅霜で被害が発生するのは、暖かくなって順調に育ってきた農作物がダメージを受けるためです。
また、秋にも霜害は発生します。冬前の霜は「早霜(はやじも)」と呼ばれます。
遅霜の被害の事例
遅霜は、主に農作物が凍って枯れたり、不作になったりする被害につながります。
近年では以下のような大規模遅霜害が発生しました。
配信: 防災ニッポン