膿疱の前兆や初期症状について
膿疱を形成する要因は多岐にわたります。原因により膿疱が出現する部位や、初期症状が異なります。一般的な前兆として、皮膚の赤みや腫れ、かゆみ、痛みが見られることがあります。このような症状が現れた場合は、まずは皮膚科を受診しましょう。
以下に原因による膿疱形成の違いを示します。
膿疱性乾癬(汎発型)
焼けるような熱感のあとに皮膚が赤くなり、発熱やむくみが見られ、全身に水疱が出現します。
ヘルペスウイルス感染
帯状疱疹(たいじょうほうしん)は、体内に潜んでいるヘルペスウイルス(VZV)が、免疫の低下により再び活動を始めることで発症します。かゆみや痛みが1週間ほど続いた後、体の左右どちらかの神経にそって疼痛や、透明な水疱が現れ、膿疱へと変化します。
掌蹠膿疱症
手のひらや足の裏に水疱ができ、膿疱へと変わります。水疱と膿疱が混在して見られますが、膿疱が形成されない場合もあります。
膿疱の検査・診断
膿疱の診断では、まず膿疱が感染によりできたものか、感染以外の原因によるものか区別し、原因を特定するために、以下の検査が行われます。
培養検査
膿疱の膿や、皮膚の細胞を採取して培養し、感染に関与している原因菌を特定します。
血液検査
白血球数やCRP値(C反応性タンパク質)を測定し、体の中でどの程度の炎症が起きているのか評価します。CRP値は、体内で炎症が起こっていることを示す重要な指標です。そのほかにも、必要に応じて免疫反応の状態を確認するために血清アルブミンや、感染の原因を探るため血液培養なども実施されます。
組織生検
皮膚の一部を採取して、顕微鏡で観察し、膿疱の原因を詳しく調べます。組織生検は、組織の異常や、病変を特定するのに役立ちます。
アレルギー検査
アレルギー反応が膿疱の原因と考えられる場合、パッチテストなどのアレルギー検査を行い、アレルギーの原因を特定します。特定により、アレルギーの原因を避ける対策が可能となります。
画像検査
他の病気に関連した膿疱が疑われる場合、レントゲンやMRI検査、エコー検査など画像検査を行い、膿疱の原因や体内の異常を詳しく調べます。
配信: Medical DOC