粉瘤(アテローム)の中身は?できやすい部位や脂肪腫との違いも解説

粉瘤(アテローム)の中身は?できやすい部位や脂肪腫との違いも解説

脂肪腫との違いとは?

脂肪腫は、皮膚の内側に脂肪細胞が増殖してできる良性腫瘍で、脂肪の塊です。粉瘤と同じく、全身のどこにでもできる腫瘍で痛み・かゆみはありません。

ドーム状に盛り上がった、触るとやわらかいしこりとして発見することが多く、腫瘤は徐々に大きくなっていき、見た目でもわかるようになっていく場合もあるのです。

脂肪腫は40~50代の人で多く見られ、特に背中・肩・臀部などの脂肪層にできやすいです。自然治癒することはないため、粉瘤同様手術で切除する必要があります。

炎症を起こしたり、悪臭がしたりということは脂肪腫ではないため、この点は粉瘤とは異なります。また、脂肪腫は皮膚との癒着もありません。

粉瘤(アテローム)の症状

粉瘤の症状は、無症状で痛み・かゆみ・赤みなどはほとんどありません。初期は白色や肌色で、小さな粉瘤です。

感染して炎症を起こすと皮膚表面が赤くなり、痛みが出ます。触るとしこりがあることから、自分で発見することも多い疾患です。

粉瘤でよく現れる症状は以下のものがあります。

皮膚にしこりがある

腫瘍の中心に黒い点がある

しこりから角質物が出てくる

ここでは、これらの粉瘤の症状をそれぞれ解説します。

皮膚にしこりがある

粉瘤は数mmから数cmのやや丸く盛り上がったしこりが認められる疾患です。

皮膚のすぐ下にコロコロしたしこりが発生するため、触ると自分でも気付きます。しこりが数ヵ月経っても消えない場合は、粉瘤が疑われます。

腫瘍の中心に黒い点がある

粉瘤では、腫瘍の中心に黒い点が認められます。この点は、腫瘍内部と皮膚の外側をつないでいるもので、腫瘍の開口部です。

しこりから角質物が出てくる

粉瘤の開口部を強く圧迫すると、悪臭のする内容物である角質・皮脂などが出てくることがあります。

皮膚の中にたまった内容物は老廃物であるため、これらを細菌が分解する際に強い臭いを発するためです。