昨今「ママ活」「パパ活」なる言葉が飛び交っています。一方がお金を出して共に食事などをするもので、若い女性の間で流行していると噂されています。
あくまでも「食事」などデートのみとの名目ですが、実際には性的関係を結ぶことも多いといわれ、「売春が名前を変えただけ」との声も。また、ママ活やパパ活に端を発したトラブルや事件も多く、「規制するべき」という指摘もあるようです。
既婚者がママ活やパパ活をするケースも発生
ママ活やパパ活をしている人は、独身者だけとは限りません。暇を持て余した主婦や、不倫相手を求める既婚男性も活動していると聞きます。配偶者がそんな行為をし
ていれば、不愉快に思うのは当然のこと。性的関係を結んでいれば、なおさらで、離婚を検討したくなるのではないでしょうか。
■都内に住むSさんのケース
都内の会社に勤務するSさん(20代・男性)主婦の妻が最近スマートフォンを手放そうとないことを不審に思い、会社に行くふりをして休み、行動を監視していたところ、妻が見知らぬ中高年男性と面会しているではありませんか。
Sさんは証拠写真を撮り、妻に突きつけます。驚きを隠せない様子でしたが、「食事だけでお金がもらえた。身体の関係はない」と恋愛関係を否定。さらに「あなたの稼ぎが悪いから仕方なかった」「家計の足しにしていた」などと言い訳をしています。
「自分の稼ぎはたしかに少ないけれど、それでも普通に生活はできていたはず。ましてパパ活なんて不潔だし、性的関係がないとも限らない」と感じているSさんは、慰謝料をとったうえでの離婚を検討しているそうです。
■妻のパパ活を理由にSさんは離婚できるのでしょうか?
食事のみで肉体関係はないと主張する妻への慰謝料はどうなるのでしょうか?
◇齋藤弁護士:
「離婚の余地はあるかと思います。性的関係までの立証が困難でも、他の異性との交遊関係までは立証が可能だと考えられます。食事のみの場合には、不貞行為と比較をすると、低廉になるといわざるをえませんが、性的関係があれば、やはりそれは不貞行為になりえます」
■パパ活・ママ活は危険の伴う行為!
最近では「パパ活のコツ」やパパに出会うためのマッチングアプリなど、パパ活を推奨するようなものがたくさん出回っています。
しかし、性別や未婚・既婚問わずつねにさまざまな危険がつきまとうママ活やパパ活。既婚者の場合、発覚してしまえば、配偶者が快く思わないことは明らかで、性的関係の有無を問わず離婚を決意するキッカケとなってしまいます。
また、仮に「性的関係を対価にしていた」となれば、それは売春であり、不貞になります。相応の慰謝料請求が可能となりますので、場合によっては活動で得た金を配偶者に渡さねばいけなくなることでしょう。
そして何よりも配偶者の信頼を大きく裏切ることになります。その危険性と合わせて、「やらないほうがいい」ことは、間違いありません。
配信: あなたの弁護士
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